エクサウィザーズは2022年9月2日、AI学習用画像データ作成サービス「exaBase ビジョンシミュレーター」のアルファ版をリリースした。AI画像認識に使う学習用の画像データをシミュレーションによって生成し、アノテーション付きCG画像データとして出力する。特徴は、画像のリアルさを評価する仕組みを開発したこと。この仕組みの下でレンダリングのパラメータを調整することで、よりリアルな画像の生成を定量評価できるようにしたている。同社の検証によると、同サービスで作成した物体検出AIモデルは、従来手法よりも最大で3.6ポイント程度精度が向上したという。
エクサウィザーズの「exaBase ビジョンシミュレーター」は、AI画像認識モデルの作成に必要な学習用の画像データをシミュレーションによって生成するサービスである。アノテーションつきのCG画像データを出力する(図1)。
図1:「exaBase ビジョンシミュレーター」の概要。シミュレーション技術を利用したAIモデルの学習において、CG画像がリアルさに欠けるという従来手法の課題を改善した(出典:エクサウィザーズ)拡大画像表示
特徴は、画像のリアルさを評価する仕組みを開発したこと。この仕組みに基づいてレンダリングのパラメータを調整する。これにより、どうすればよりリアルな画像が生成できるかを定量的に評価できるとしている。
よりリアルなCG画像を作成することによって、より高精度なAIモデルを実現する。同社の検証によると、今回開発した手法で作成した物体検出AIモデルは、従来のCG画像で学習させる手法よりも、最大で3.6ポイント程度高い認識精度が出たという。
開発した仕組みに基づいて、各種の後処理を加える技術開発も行っている。今後も、画像のリアルさやAIモデルの性能を改善していく予定である。
なお、同サービスは、国立研究開発法人理化学研究所の「ガーディアンロボットプロジェクト」での試験採用が決まっている。同プロジェクトの試作機「ぶつくさ君」に装着したカメラ画像を使った物体認識アルゴリズムの開発に使う。
取り組みの背景として、エクサウィザーズは、AIモデルの学習に必要なデータの収集コストが大きいことを挙げる。「シミュレーションによって学習用データを自動生成する試みもあるが、そうして作成したCG画像はリアルさに欠けることが多く、これを学習して作成したAIモデルの性能が低いことが課題だった」(度同社)。
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