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ヤフー、なりすましメール対策「BIMI」を導入、メールソフトに“正規の発信元アイコン”を表示

2022年9月6日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ヤフーは2022年9月6日、なりすましメール対策規格「BIMI(Brand Indicators for Message Identification、ビミ)」を導入したと発表した。GmailなどBIMIに対応しているメールソフトにYahoo!ロゴのアイコンが表示され、同社が発信元の正規のメールであることが一目で分かる。

 ヤフーは、なりすましメール対策規格「BIMI(Brand Indicators for Message Identification、ビミ)」を導入した。同社が送信したメールをGmailなどBIMIに対応しているメールソフトで受信すると、メール送信者欄にYahoo!ロゴマークのアイコンを表示される。ヤフーが配信した正規のメールかどうかが一目で分かる(画面1)。

画面1:BIMI準拠のメールソフトが送信者であるYahoo!ロゴマークを表示している(出典:ヤフー)
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 BIMIによるメールのなりすまし対策では、メール受信者が、PKIベンダーがメール送信者に発行する認証マーク証明書(Verified Mark Certificate、VMC)から、なりすましメールではないことを確認する仕組みをとる。ヤフーは、米DigiCertが発行したVMCを利用している(関連記事TwoFive、なりすましメール対策規格「BIMI」認証マーク証明書を販売、DMARCと共に運用支援)。

 メール送信側の企業は、BIMIで使用するロゴ画像(SVG形式)のURLと認証マーク証明書(pem形式)のURLを、共にDNSレコードに記載しておく。今回のヤフーもこれらの情報をDNSレコードに登録している。一方、メール受信側(メール受信サーバーとメールソフト)は、メール送信側企業のDNSサーバーからこれらの情報を取得する。こうして、認証マーク証明書の署名を検証し、メールソフトのメール送信者欄にロゴ画像のアイコンを表示する。

 BIMIは、送信ドメイン認証技術のDMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance、ディーマーク)と組み合わせて使うことが前提である。DMARCはメール送信者を認証し、なりすましメールが受信者に届くことを防ぐ技術。一方のBIMIは、ロゴの表示によって開封前にメールの信頼性を確認できるようにする技術である(関連記事日経225企業の半数がなりすましメール対策に「DMARC」を導入─TwoFive調査)。

 BIMIの導入にあたっては、DMARCの設定内容を厳しく設定しておく必要がある。受信側で認証に失敗したメールに対する送信側によるポリシーとして、「none(何もしないで受け取る)」ではなく「quarantine(隔離)」または「reject(拒否)」の設定にする必要がある。ヤフーもquarantine(隔離)の設定でDMARCを運用している。

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