キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2022年9月9日、EDI(電子データ交換)ソフトウェア製品群「EDI-Master」にOAuth 2.0認証の機能を順次実装すると発表した。EDIや通知に利用するメールの送受信において、外部メールサーバーとの接続にOAuth 2.0認証を使えるようになる。これにより、外部メールサーバーでID/パスワードによる基本認証が使えなくなり、OAuth 2.0を使う必要が生じた後でもメールの送受信が可能になる。
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)の「EDI-Master」は、EDI(電子データ交換)ソフトウェア製品群である。DIのメッセージをやり取りする通信ソフトウェア「EDI-Master B2B」を中核に、EDIメッセージの形式を変換する「EDI-Master TRAN」、EDIジョブをスケジュール実行する「EDI-Master JS」など各種製品で構成する。
今回、EDI-Master製品群が備えるメール送受信機能(メールを利用したEDI、およびメール通知)を強化し、外部メールサーバーへの接続時のユーザー認証手順として、これまでの基本認証(ID/パスワードの入力)だけでなくOAuth 2.0認証を使えるようにした。これにより、外部メールサーバーでID/パスワードによる基本認証が使えなくなりOAuth 2.0を使う必要が生じた後でも、メールの送受信が可能になる。
例えば、外部メールサーバーであるMicrosoft Exchange OnlineやGoogle Workspaceは、ユーザー認証方式を基本認証からOAuth 2.0へと切り替えることを発表済み。この切り替えに伴い、SMTP/POP3/IMAPにおいてID/パスワードによる基本認証を用いたメール送受信が行えなくなる。Google Workspaceの切り替え時期は未定だが、Microsoft Exchange Onlineは2022年10月1日に切り替わる。
最初の実装として、「EDI-Master B2B Standard」および医薬品安全性報告EDIソフトウェア「EDI-Master B2B for Medical」がOAuth 2.0に対応した。2023年3月には、EDIジョブをスケジュール実行する「EDI-Master JS Enterprise」に実装する予定である。