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ServiceNow、アプリケーション基盤の新版「Now Platform Tokyo」を発表、従業員体験を向上
2022年10月4日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ServiceNow Japanは2022年10月4日、業務アプリケーション開発基盤「Now Platform」の新版「Tokyo」を発表した。同年9月22日から提供している。新版では、従業員体験を高める機能強化、データ暗号化などによるセキュリティの強化、資産管理などの目的別アプリケーションの強化、を図った。
「ServiceNow」は、ITサービス管理(ITSM)、顧客対応、従業員対応など、ワークフロー機能をベースとしたアプリケーションプラットフォームである。PaaSの「Now Platform」上に用途ごとのSaaSを構築している。ユーザーは、事前構築済みのSaaSに加えて、Now Platformを使って任意のワークフローをシステム化できる。Now Platformは、半年に1回のペースでメジャーバージョンアップしている(関連記事:ServiceNow、アプリケーション開発基盤の新版「Now Platform San Diego」、RPA機能が加わり外部連携を容易に)。
今回、2022年下期バージョン「Now Platform Tokyo」を提供開始した。新版では主に、(1)従業員体験を高める機能強化、(2)データ暗号化などによるセキュリティの強化、(3)資産管理などの目的別アプリケーションの強化を図った。
(1)従業員体験を高める機能強化として、3つの機能を追加した。
「Manager Hub」は、管理者がリーダーとして成長することを支援する機能である(画面1)。燃え尽き症候群や、分散したチーム内で従業員幸福度と意欲を維持させることのプレッシャーなど管理職が抱える悩みを解消する。
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「Admin Center」は、システム管理者がセルフサービス形式でServiceNowのアプリケーションを簡単に検索し、インストール/設定可能な機能である。Tokyoリリースでは新たに、アプリケーションの推奨や、アプリケーションの簡単なインストールと構成などをガイド付きで得られるようになった。
「Issue Auto Resolution for Human Resources」は、従業員からの依頼や問い合わせ内容を自然言語処理によって分析し、Microsoft Teams/SMS/メールなどのチャネルを通じてセルフサービスコンテンツを解決策として提供する。
(2)セキュリティの強化として、データ暗号化/鍵管理の基盤機能として「ServiceNow Vault」を追加した。鍵管理、データ分類、暗号化などによって機密データを保護する。認証情報の管理・保護の複雑性も排除する。また、ServiceNowのログをほぼリアルタイムで出力する。
(3)目的別アプリケーションも強化し、3つ追加した。ESGの管理機能を提供する「Environment、Social、and Governance(ESG) Management」(画面2)、物理的な資産の利用計画から廃棄までのライフサイクルを自動化する「Enterprise Asset Management」(EAM)、サプライヤーとのやり取りをメールやExcelからデジタルへと移行する「Supplier Lifecycle Management」(SLM)を追加した。
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