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ServiceNow、アプリケーション開発基盤の新版「Now Platform San Diego」、RPA機能が加わり外部連携を容易に
2022年3月29日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ServiceNow Japanは2022年3月29日、業務アプリケーション開発プラットフォーム「Now Platform」の新版「San Diego」を提供開始した。新版では、GUI操作を自動化するRPA機能を追加し、APIを持たない外部システムとの連携を容易にした。産業別アプリケーションも強化した。Now PlatformのUIも刷新した。
ServiceNow Japanは、ITサービス管理(ITSM)、顧客対応、従業員対応といったワークフローベースのSaaSを提供している。業務アプリケーションの開発プラットフォーム(PaaS)である「Now Platform」を中核に据え、この上に用途ごとのSaaSアプリケーションを構築している。
ユーザー企業は、ServiceNowが用意するSaaS機能群を利用するだけでなく、PaaS機能のNow Platformを使って、任意のワークフロー業務をシステム化できる。Now Platformは、半年に1回のペースでメジャーバージョンアップしている(関連記事:ServiceNow、アプリケーション開発基盤「Now Platform」新版、現場部門による内製化/市民開発を支援)。
今回、2022年上期バージョンとして新版「Now Platform San Diego」を提供開始した。新版では、RPAエンジンの実装、産業別アプリケーションの強化、GUIの刷新が図られている。
GUI操作を自動化するためのRPAエンジンが新たに備わった。これまでもAPIによる外部システム連携は可能だったが、RPA機能の追加により、APIを備えない外部システムとの間でもGUIベースで連携できるようになった。自動化の部品として使える1300以上の構築済みコンポーネントと、自動化シナリオ作成ツールを提供する(画面1)。
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産業別アプリケーションの強化として、銀行業界向け、保険業界向け、テクノロジー業界(サービスプロバイダー)向けの新機能群を追加した。銀行業界向けでは、普通預金、当座預金、譲渡性預金に関する一般的なリクエストを自動化し、銀行業務を迅速に完了できるようにする機能を追加。また、取引開始、口座更新、KYC(顧客の本人確認手続き)の更新、死亡通知プロセスを迅速かつコンプライアンスに準拠した方法で管理する機能が加わった。
GUIを一新し、アプリケーションにおいて、重要な業務やタスクを把握しやすくなり、優先順位の高い作業から迅速に取りかかれるようになった。また、カスタマーサービスや人事など担当業務に合わせた25種類以上の専用ワークスペースを用意した。情報の密度、レイアウトの設定、ライトモードやダークモードの選択など、一人ひとりのユーザーが望む環境で作業できるように支援する機能も強化した(画面2)。
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