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トライアル、AI発注システムを264店舗に導入、月180時間の作業削減と在庫3割減を見込む

AIとデジタルツイン技術で発注・補充業務を自動化

2026年2月18日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

流通小売大手のトライアルカンパニー(本社:福岡県福岡市)は、店舗オペレーションの刷新において、スーパーセンターを中心とする264店舗に自動発注システムを導入し、本稼働を開始した。NTT AI-CIXとRetail AIの合弁会社であるRetail-CIXの「CIX-自動発注」を活用し、AIとデジタルツインで発注業務を自動化した。トライアルホールディングスが2026年2月17日に発表した。

 福岡県を拠点に全国でスーパーセンター「TRIAL」を展開するトライアルカンパニーは、ITと小売の融合を強みとし、AIカメラやスマートショッピングカートを活用した24時間営業の店舗で、食品から家電までを「エブリディ・ロー・プライス」と呼ぶ低価格戦略で販売している。

 少子高齢化による労働人口の減少や小売業界の人材不足が深刻化する中、店舗オペレーションの効率化と従業員の働きやすさが重要な経営課題となっている。「特に発注業務は店舗スタッフの経験やスキルへの依存度が高く、属人化による作業コストの増大や過剰在庫の解消が急務だった」(トライアルホールディングス)という。

  こうした課題に対し同社は、AIとデジタルツイン技術、および流通小売向けの業務デジタル化のノウハウを組み合わせた、Retail-CIX(リテール・シックス)の「CIX-自動発注」(図1)を検証。一部店舗でオペレーション効率化の効果を確認できたことから、2025年9月より順次導入を進め、このほどスーパーセンターを中心とする264店舗への展開を完了した。

図1:自動発注システム「CIX-自動発注」の概要(出典:トライアルカンパニー)
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 Retail-CIXは、トライアルグループのRetail AIと、NTTグループのNTT AI-CIXが共同で設立した、流通・小売業界に特化したデジタル推進会社である。同社が開発したCIX-自動発注は、単なる発注の自動化にとどまらず、店舗側の補充作業などのオペレーションコスト削減も視野に入れた設計を特徴とする。

 主な機能として「納品効率化・集約」と「棚割連動型在庫最適化」を備える。納品効率化・集約では、複数の発注をまとめることで納品回数を最適化する。納品がバラバラに行われることによる作業の煩雑化を防ぎ、受け入れ作業の効率化を実現した。

 一方の棚割連動型在庫最適化では、商品の棚割情報と売り場の状態を把握し、棚に収まる適正量を自動で算出する。これにより、過剰発注による棚上げ(在庫の一時保管)作業を削減するとともに、商品を棚に並べる作業(バラまき作業)を考慮した発注調整を行うことで、補充作業の負荷を軽減している。さらにバックヤード在庫を最小化することで、保管スペースの効率化も図っている。

  トライアルカンパニーが自動発注システムの導入対象としたのは、日本全国のスーパーセンター全店および都市型店舗「smart」の一部を含む264店舗(2026年2月10日時点)。対象商品はグロサリー、菓子、日配品、生活消耗品など約2万8000SKUに及ぶ。導入による成果として、1店舗あたり月間180人時相当の作業時間削減と、約30%の過剰在庫抑制を見込んでいる。

  トライアルカンパニー 代表取締役社長の石橋亮太氏は、「データと最適化エンジンを高度に連携させることで、店舗スタッフの補充業務を約10%軽減し、同時に在庫を20%削減できるという確かな成果が実証された。テクノロジーを通じて現場から“悩むムダ”を排除し、来店客がよい売り場だと感じる環境づくりに人が集中できるようにしていく」とコメントしている。

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