[事例ニュース]
日立プラントサービス、現場の施工状況を360度カメラで記録/共有、施工ミスや高所作業が減少
2026年2月16日(月)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
日立プラントサービス(本社:東京都台東区)は、施工現場における品質管理の高度化と安全性向上を目的に、現場の施工状況を360度カメラで記録・共有するシステムの導入を開始した。リコーの「RICOH360 パッケージ」を採用し、現場の状況を360度画像で記録・共有する仕組みを構築。現場の状況を遠隔から効率的に把握して、より正確に判断を下せるようになり、施工ミスによる手戻りを減らす。点検動作自体の負荷軽減と共に、確認範囲の拡大につながるとしている。リコーが2026年2月16日に発表した。
日立プラントサービスは、社会インフラや産業設備の設計・施工、メンテナンスなどを行う総合エンジニアリング企業である。空調システム、水処理設備、産業プラントなど幅広い分野で事業を展開しており、現場の施工品質と安全性の確保を最重要課題の1つとしている。
同社では、現場の状況確認や施工検査に労力と時間を注ぐ中で、熟練した検査員の不足や移動に伴う時間的コストが課題となっていた。また、大型建設現場などにおける高所作業の安全確保や、施工状況を抜け漏れなく記録・共有するための効率的な手段も求められていたという。
そこで今回、施工プロセス全体のデジタル化(DX)の一環として、360度画像を活用したシステムの導入を決定。リコーの360度カメラ「RICOH THETA」と、撮影画像を管理・共有するクラウドサービス「RICOH360」を組み合わせた「RICOH360 パッケージ」(写真1)を選定した。
写真1:「RICOH360 パッケージ」の活用イメージ(出典:リコー)拡大画像表示
このシステムにより、現場で撮影した360度画像をクラウドへ自動アップロードし、関係者がPCやタブレットから遠隔で閲覧できるようにした。長尺スタンドなどのアクセサリーも併用し、高所の撮影を床面から行える運用体制を整えている。
新システムの活用により、遠隔からでも現場の状況を俯瞰的かつ直感的に把握できるようになった。複数の関係者が同じ360度画像を参照しながらリスクや改善箇所を確認できるため、施工ミスによる手戻りの削減につながっている(画面1)。
画面1:「RICOH360 ビジネスパッケージ タイプ S」に備わるアップロードしたデータの管理機能(出典:リコー)拡大画像表示
特に、天井配管やボルト締め付け確認といった高所作業において、従来必要だった高所作業車の使用回数を減らし、床面からの安全な点検が可能になった効果が大きい。これにより、点検業務の負荷軽減と安全性向上の両立を果たし、確認範囲の拡大による点検精度の向上にも寄与している。
日立プラントサービスの工事責任者は、「高所作業車を使用せずに天井付近の施工状況を確認できるようになった。施工が進み設備が増えた後でも、360度カメラであれば狭所からの撮影が可能であり、品質管理や進捗管理など幅広い業務への活用が期待できる」としている。両社は今後も多くの現場への導入を検討し、施工品質のさらなる向上を目指す。
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