[事例ニュース]
三井金属、国内外80部門のマスターデータを統合、取引先名を確認する作業を4割削減
2026年2月16日(月)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
非鉄金属大手の三井金属(本社:東京都品川区)は、グループ全体の経営情報基盤の確立に向け、マスターデータ管理(MDM)システムを導入した。インフォマティカの「Informatica Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」に含まれる「MDM SaaS」を採用し、外部データベースとの連携によってマスターデータの精度維持と確認作業の自動化を図った。導入を支援したビジネスエンジニアリング(B-EN-G)が2026年2月12日に発表した。
1874年創業の三井金属は、非鉄金属素材の供給にとどまらず、機能材料や自動車部品など幅広い事業を展開している。グループ会社に、神岡鉱業、彦島製錬、三井金属パーライト、三井金属ダイカストなどがあり、連結の従業員数は1万2000人を超える。
同社は、2025年度からの中期経営計画においてデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進を重要課題の1つに掲げ、データドリブン経営への転換を進めている。
これまでは、国内外の80部門が個別のルールで取引先マスターと勘定マスターを運用していた。将来的なデータ活用にあたって、データの精度や一貫性の確保が課題となっていた。そこで、同社の基幹システムである「SAP ECC 6.0」から「SAP S/4HANA」への刷新に合わせ、マスターデータ管理(MDM)基盤の構築に着手した。
MDM基盤として、インフォマティカのデータマネジメントプラットフォーム「Informatica Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」に含まれるMDM機能「MDM SaaS」(図1)を採用した。ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)の支援の下、MDM SaaSと外部の法人データベースを連携させている。これにより、取引先情報の登録・更新時に外部データと自動的に照合することが可能になり、データの正確性と鮮度をシステム側で担保できる仕組みを整えた(関連記事:インフォマティカ、データ統合ソフト「IDMC」をAzureの分析サービス「Microsoft Fabric」から提供へ)。
図1:IDMCプラットフォームに含まれるMDM機能「MDM SaaS」の概念図(出典:米Informatica)拡大画像表示
加えて、申請ワークフローからMDM、そして新基幹システムのS/4HANAに至るまで、データがシームレスに連携するインタフェースを確立した。これにより、人手による入力ミスやデータ不備のリスクを排除し、「正しく、整えられたデータ」を各システムに供給する体制を実現している。
導入の効果として、取引先情報の確認にかかっていた作業負荷を約4割削減できたとしている。三井金属は、マスタデータの品質と一貫性が担保されたことで、AI活用を見据えたデータ基盤の整備が進んだと評価している。今後はこの環境を活用し、業務効率化のさらなる推進や経営判断の高度化を目指す考えだ。
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