日本IBMは2026年2月12日、地域金融機関向けAI基盤の構築に着手したと発表した。金融機関特有のセキュリティ基準やMicrosoft 365資産の有効活用などを考慮しながら、AI活用に不可欠なデータ管理機能やセキュリティ、ガバナンス機能を提供する。これにより、導入負荷を低く抑えながら全社的なAI活用基盤を整備できるとしている。
日本IBMは、地域金融機関に向いたAI基盤の構築に着手した。金融機関特有のセキュリティ基準やMicrosoft 365資産の有効活用などを考慮しながら、AI活用に不可欠なデータ管理機能やセキュリティ、ガバナンス機能を提供する。これにより、導入負荷を低く抑えながら全社的なAI活用基盤を整備できるとしている(図1)。
図1:地域金融機関向けのAI基盤がリファレンスとして参照する「統合AI基盤」のシステムアーキテクチャ(出典:日本IBM)拡大画像表示
背景として、地域金融機関のAI活用は個別業務での限定的な導入にとどまっていることを挙げる。「全行・全社レベルでの展開にあたっては、金融機関が要求するセキュリティ要件を満たすと共に、無秩序なAIの乱立を防ぐAIガバナンスの構築が必要である。加えて、進化の早いAI技術を的確に見定め、取り入れていくことも求められる。一方で、これらを地域金融機関が単独で行うハードルは高い」(日本IBM)。
日本IBMが構築する地域金融機関向けAI基盤のアーキテクチャには、「じゅうだん会」のリーダー行である八十二長野銀行(本店:長野県長野市)の知見を反映する。八十二長野銀行は同基盤を採用する第1号ユーザーとして、2026年内からの順次稼働を目指す。
同基盤の特徴の1つは、情報の漏洩や不適切な回答を防ぐための「AIガードレール」を基盤全体に実装すること。AIガバナンス基盤「IBM watsonx.governance」やAIゲートウェイなどを活用し、AIの挙動を常に可視化・制御する。
地域金融機関の多くが利用しているMicrosoft 365上の資料やメールなどの非構造化データも活用する。これらと銀行の構造化データを、Microsoft Fabricを活用したデータ基盤に統合する。これにより、既存のツールやシステムとの摩擦のない統合を目指すとしている。
AI技術の進化も迅速に取り込むため、ハイブリッドバイデザインのアプローチを採用する。基盤を構成する各機能を可能な限り差し替え可能な部品として構成することにより、システム全体を作り直すことなく、迅速かつ低コストで最新技術へと乗り換えられるようにする。
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