アプリケーション アプリケーション記事一覧へ

[事例ニュース]

東京ガス、経理会計システムをクラウドに移行、S/4HANA CloudとSpendiaを同時進行で導入

2026年2月18日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三

東京ガス(本社:東京都港区)は、会計システムの「SAP S/4HANA Cloud」への移行に合わせ、それまで利用していたスクラッチ開発の経理申請業務を、TISの経費精算クラウドサービス「Spendia」に移行した。経費をスマートフォン経由で申請できるようにするなど、請求書をペーパーレス化した。TISが2026年2月17日に発表した。

 東京ガスの経理部は、2002年から20年以上にわたって利用してきたオンプレミスの経理システムを、保守切れを契機に刷新した。ただし、承認ワークフローが1階層しかなく、スマートフォンによる申請もできなかったという。

図1:東京ガスが今回刷新した、経理・会計分野における基幹系システムの概要(出典:TIS)
拡大画像表示

 同社では、会計システムをSAPジャパンのクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」に刷新する大規模なプロジェクトがあった。これに合わせて、会計のフロントシステムとなる経理申請(伝票登録)システムを、従来のスクラッチ開発のものから、TISの経費精算クラウドサービス「Spendia」に移行した(図1関連記事東京ガス、経理・資材業務システムをS/4HANA Cloudで刷新、業務を標準化)。

 東京ガスでは、全社の約3割の社員が、ガス・電気以外の事業で生じる「収入予定報告」や、計上した費用を組織間で再調整する「振替報告」などの経理伝票の起票に携わっている。これらを含めた経理申請全般を1つでカバーできるSaaSとしてSpendiaを選定したという。

 Spendiaの導入は、S/4HANA Cloudと並行で進めた。旧経理申請システムは20年以上の間に多くのアドオン開発がなされ、一部の仕様がブラックボックス化していたという。そこで、今回の刷新を機に勘定科目を新体系に見直し、会計システムに正確なデータを連携するために必要な入力チェックや入力補助機能を整理している。

 構築フェーズでは、Spendiaの標準機能に業務を合わせつつ、業界特性や企業規模に応じた要件を考慮して適合させるFit to Standardを基本方針とした。不足している機能は、TISが標準機能として開発・実装して業務対応を進めた。標準機能化しても他社からの需要が見込めない機能にかぎり、例外的にアドオン開発を施している。

 その導入は、S/4HANA Cloudのプロジェクトと足並みを揃えるため、約2年という、SaaSとしては異例の長期間に及んだ。Spendiaは2カ月に1度の頻度でバージョンアップがあり、そのたびに発生するUIやデータ項目の仕様変更がS/4HANA Cloudとの連携に影響を与えないよう、ベンダー担当者とのコミュニケーションを密にしたという。

 こうして、経理会計システム全般のクラウド移行が2025年4月に完了した。Spendiaの導入効果として、電車など移動中でもスマートフォンから申請・承認が可能になったほか、アドオン機能が減り、システムのスリム化を図った。運用開始から半年の時点で、ヘルプデスクに寄せられる操作方法の問い合わせ件数が大きく減っている。

 東京ガスは今後、グループ十数社にもSpendiaを導入することを検討している。経理申請業務を統一することで、グループ全体の会計業務を集約するシェアードサービス化も見据えている。

関連キーワード

東京ガス / 経費精算 / S/4HANA Cloud / Spendia / SaaS / 会計 / 経理 / エネルギー

関連記事

トピックス

[Sponsored]

東京ガス、経理会計システムをクラウドに移行、S/4HANA CloudとSpendiaを同時進行で導入東京ガス(本社:東京都港区)は、会計システムの「SAP S/4HANA Cloud」への移行に合わせ、それまで利用していたスクラッチ開発の経理申請業務を、TISの経費精算クラウドサービス「Spendia」に移行した。経費をスマートフォン経由で申請できるようにするなど、請求書をペーパーレス化した。TISが2026年2月17日に発表した。

PAGE TOP