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不二越機械工業、装置情報共有システムをローコードで構築、エンジニアリングチェーンを一元管理

システムの共通基盤に「intra-mart」を採用

2026年2月19日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

産業機械メーカーの不二越機械工業(本社:長野県長野市)は、エンジニアリングチェーン(製品の企画・開発からアフターサービスまでの一連の業務プロセス)を一元管理する「装置情報共有システム」の共通基盤を構築した。NTTデータ イントラマートのローコードプラットフォーム「intra-mart」を採用して共通基盤を構築し、経費・旅費精算業務のデジタル化や業務スピードの向上を図っている。NTTデータ イントラマートが2026年2月18日に発表した。

 長野県長野市に本社を置く不二越機械工業は、半導体の材料となるウエハーの研磨機(ラッピング・ポリッシングマシン)を主力とする産業機械メーカーである。同社の製品は、顧客の工場レイアウトや仕様に合わせた「一品一様」のオーダーメイドで設計・製造している。

 同社は、エンジニアリングチェーン(製品の企画・開発から設計、製造、アフターサービスまでの一連の業務プロセス)において、部門間の連携に課題を抱えていた。図面や仕様書を紙やExcelでやり取りしていたため、他部署への依頼や申請の処理状況を把握しづらく、プロセス完了までのリードタイムが長期化していた。転記作業も多く、書類作成の業務負荷も大きかった。

 アナログ中心の情報共有は「属人化」の温床にもなっていた。機機械設計2課課長の赤塩典彦氏は、「顧客の要望を聞き、設計に反映し、製造現場とコミュニケーションを取りながら製品に仕上げていく一連のやり取りの中に重要なノウハウが詰まっている。しかし、これらが担当者個人の頭の中にとどまり、暗黙知化してしまっていた」と当時を振り返る。

intra-martを基盤にエンジニアリングチェーンを一元管理

 こうした課題を受けて同社は2022年、全社組織として「DX推進委員会」を立ち上げた。炭平コンピューターシステムの支援の下、最初の大規模プロジェクトとして、受注から納品、アフターメンテナンスに至るエンジニアリングチェーン情報を一元管理する「装置情報共有システム」の開発に取り組んだ。

 同システムの共通基盤に、NTTデータ イントラマートが提供するローコードのシステム開発・実行プラットフォーム「intra-mart」を採用した。選定理由として、稼働実績に基づく運用の信頼性や、業務プロセスの変化に追従できるワークフロー設計機能、一品一様のオーダーメイド業務に適合させられるアプリケーションの柔軟性を挙げている(図1)。

図1:不二越機械工業が共通システム基盤上に構築した、装置情報共有システムを含む各種システムの概要(出典:NTTデータ イントラマート)
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 装置情報共有システムに限らず、老朽化したグループウェアの刷新や、紙の申請書で回覧していた経費・旅費精算の電子化、電子帳簿保存法(電帳法)への対応も課題だった。そこでintra-martを、全社の広範な業務改善のための共通システム基盤として活用した。

 2023年秋にグループウェア機能、翌2024年2月に経費・旅費精算を先行で稼働開始した。これらを全社員約230人が利用している。グループウェアの刷新により、部署をまたいだミーティングの日程調整や会議室の予約などの効率が改善された。経費精算業務は約8割を電子化し、上長不在による承認フローの滞留も解消している。

 2025年8月には装置情報共有システムの最初のフェーズが完成。受注プロセスまでを電子化した。「従来は担当者しか知らなかった情報がシステム上で共有され、データの更新履歴も残るようになった。後からトラブルが起きた際も経緯を追跡でき、情報の透明性が高まった。さらに、ISO関連の書類作成などで、これまでは同じ装置名を100回手書きすることもあったが、データ連携によって転記作業が不要になり、ミスも激減した」(赤塩氏)。

 現在稼働している装置情報共有システムは受注プロセスまで。今後、次のフェーズとして製造からアフターメンテナンスまでの領域も順次intra-mart上に構築し、2026年中を目途にエンジニアリングチェーン全体をカバーする計画である。

 不二越機械工業はその先に、データ駆動型の経営判断も見据えている。また、開発の内製化にも力を入れて、さらなる競争力の強化を推進していくとしている。

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