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業種・業務特化テンプレートでAIモデル開発を省力化する「SAS Answers」

2022年10月6日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

SAS Institute Japanは2022年10月6日、AIアプリケーション開発基盤サービス「SAS Answers」を発表した。個々のユーザーの業務に合ったAI活用を支援する。AIモデルを開発するための汎用ツール群だけでなく、特定業種・業務の要求に合わせたAIモデルを開発するためのテンプレートをクラウド上で提供する。AIモデルをチューニングするコンサルティングサービスも合わせて提供する。必要に応じて、ユーザー固有の業務に合わせたカスタムのコンサルティングも提供する。

写真1:SAS Institute Japanでソリューション統括本部金融デジタルソリューション統括部統括部長を務める羽根俊宏氏

 SAS Institute Japanの「SAS Answers」は、クラウド型で提供する、AIアプリケーション開発基盤サービスである。個々のユーザーの業務に合ったAI活用を支援する。具体的には、AIモデルを開発するための汎用ツール群だけでなく、特定業種・業務の要求に合わせたAIモデルを開発するためのテンプレートを提供する。AIモデルをチューニングするコンサルティングサービスもセットで提供する。必要に応じて、ユーザー固有の業務に合わせたコンサルティングも提供する。

 同社によると、ユーザー企業がAI活用プロジェクトを遂行する際の課題は、大きく2つある。1つは、データの活用によって業務の課題をどのように解決するのかが曖昧なこと。これに対しては、コンサルティング事例で培った、業務の課題ごとのデータ活用アプローチのメニューを提供する。課題のもう1つは、AIモデルの作成にあたって学習データの準備が困難なことである(図1)。

図1:データ分析負荷の80%を占める学習データの準備作業を、業種・業務に特化したテンプレートを活用して支援する(出典:SAS Institute Japan)
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 学習データの準備では、元データを利用してAI学習用データを作る作業が大変であり、データ分析作業の工数の80%を占めると、同社の羽根俊宏氏(写真1)は指摘する。業務の内容とデータ分析の目的に即した変数を数百から数千レベルで作成する必要があるという。「有用な変数をAIが自動で見出してくれるというのは誤解だ。現実問題として、専門家が手動で変数を作成しなければ、実用に耐えるAIモデルは作れない」(羽根氏)。

 学習用データの準備が困難な問題に対して同社は、業種・業務に合わせたテンプレートを用意した(表1)。それぞれの業務で必要になるソースデータのリストや変数作成プログラムを、ビジネステンプレートとして提供する。これを使うことでユーザーは、自社の業務に合ったAIモデルを比較的容易に作成できるようになる。「あらかじめ用意したテンプレートをベースにチューニングすることで、ゼロから作業をする必要がなく、実質的に7合目から作業を始められる」(羽根氏)。

表1:業種・業務に合わせたテンプレートの例(出典:SAS Institute Japan)
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 各種の素材をテンプレートとして提供する(図2)。AIモデルを作成するための数千の変数群からなるデータ定義、データソースから学習データを生成する標準ETLプロセス、商品ニーズ予測や離反リスク予測など各種のビジネステーマに応じたAIモデリングの標準プロセス、営業パフォーマンスなど業務レポートのサンプル、などを提供する。

図2:テンプレートとして提供するデータやツール群(出典:SAS Institute Japan)
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