[新製品・サービス]

IWIとPKSHA、クレジットカード不正利用を検知するスコアリングサービスを共同開発

不正データをユーザー間で共有して検知率を向上

2022年11月1日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

インテリジェント ウェイブ(IWI)とPKSHA Technologyは2022年11月1日、クレジットカード不正利用スコアリングサービス「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」を共同で開発すると発表した。特徴は、クレジットカードの不正利用に関するデータをユーザー間で共有することで、不正の検知率を高めることである。2022年12月に開発を完了させ、2023年1月以降にリリースする。最初のユーザーは2023年6月に稼働を開始し、順次カード業界全体へと展開していく。

 インテリジェント ウェイブ(IWI)とPKSHA Technology(PKSHA)が共同で開発する「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」は、クレジットカードの不正利用を検知するシステムサービスである(図1)。特徴は、不正利用かどうかをAIでスコアリングすることと、不正利用データをユーザー間で共有することによって検知率を高めることである。不正データを業界横断で共有することで、自社で発生していない攻撃手口についても精度高く検知可能になる。

図1:「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」の効果。不正データを共有することで被害が30%減った(出典:インテリジェントウェイブ、PKSHA Technology)

 IWIは、SaaS型の不正検知システム「IFINDS」などを提供しているベンダーである。不正のパターンをルールとして登録して検知するほか、スコアリングによって不正の確率が高い取引にアラートを発する。一方のPKSHAは、AIを用いた不正検知のスコアリングエンジンを提供しているベンダーである。今回、両社が協業することで、クレジットカードの不正を精度よく検知可能なシステムサービスを実現する。

 従来、スコアリングをはじめとするカード不正利用対策は、個々のカード会社が個別に行っていた。このため、個社で検知した不正の手口しか学習できなかった。今回両社は、カード業界が一体となって対策をとれるように、カードの不正手口に関する情報を企業間で共有して不正を防止するシステムサービスを開発した形である。

 実際に複数のカード会社で今回のサービスのPoCを実施したところ、既存の運用方式と比べて不正利用による被害が平均30%程度減ったという。不正利用の情報を共有する導入企業が増えていくことで、不正利用の検知精度が向上する。

 「クレジットカードの不正利用による被害が年々増え続けている。日本クレジット協会によると、不正利用額は2022年1~6月の半年間で約206億円、2021年の年間不正利用額は330億円という。昨今では、カードの不正に対し、各取引に点数を付与して不審な取引を検知するスコアリングといった方式を採用するカード会社が増えている」(両社)

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