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「業務担当者が使えるデータ分析ツールが必要」─アルテリックスが「Alteryx Analytics Cloud」を国内提供
2022年12月12日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
米アルテリックス(Alteryx)は2022年11月、データプレパレーション/分析ツール「Alteryx」の提供形態を拡充し、新たにクラウド版「Alteryx Analytics Cloud」を日本で提供開始した。同年2月に買収した米トライファクタ(Trifacta)の基盤を利用している。同社の最高データ分析責任者であるアラン・ジェイコブソン氏は「ナレッジワーカーみずからデータを分析可能なツールが必要」と説き、こうしたツールとしてAlteryxを挙げている。
米アルテリックス(Alteryx、日本法人:アルテリックス・ジャパン)は2022年11月、データプレパレーション/分析ツール「Alteryx」の提供形態を拡充し、新たにクラウド版「Alteryx Analytics Cloud」を日本で提供開始した。同年10月に一部地域では提供を始めていたが、およそ1カ月遅れで日本においても日本国内のデータセンターから利用できるようにした。
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AlteryxおよびAlteryx Analytics Cloudは、業務部門のエンドユーザーに向けて提供しているデータ分析基盤ツールである(図1)。データの収集、前処理(加工)、分析、結果の可視化といったデータ分析にまつわる一連のワークフローを、各処理のアイコンを線でつなぐGUI操作によって作成可能である(関連記事:データ分析ツールのAlteryx、分析機能やクラウド利用時のガバナンスを強化)。
Alteryxに入力可能なデータソースは幅広い。Excelファイル、業務アプリケーション、データベースなど、日ごろ業務で使っているデータを取り込める。Alteryx上では、これらを集計、加工、分析し、結果をアウトプットする。Alteryx単体で分析レポートを生成可能なほか、業務アプリケーションやデータベースへの登録、外部BIツールによる可視化といった運用がとれる。
米トライファクタのクラウドETLサービスを基盤に利用
クラウド版のAlteryx Analytics Cloudは、システムのバックボーンとして、2022年2月に買収した米トライファクタ(Trifacta)のサービスを利用している。米トライファクタは、データを準備する機能を各種パブリッククラウド上で提供していた企業であり、Alteryxのクラウド化にあたり、米トライファクタ(Trifacta)のプラットフォームとAlteryxのツールを組み合わせた(関連記事:三井住友銀行、データの抽出・加工プロセスを約80%効率化、2019年3月にTrifacta製品を導入)。
Trifactaプラットフォームの強みの1つは、各種パブリッククラウドとの連携していること。データが置かれた場所でデータを処理する“プッシュダウン分析”で可能な処理も多い。Alteryxにデータを取り込んだほうがリッチな処理が可能だが、従来であればAlteryx側にデータを取り込まなければできなかった処理の一部を、プッシュダウン分析で処理可能である。
アイコンを線でつないでデータ処理のワークフローを設計
Alteryx Analytics Cloud上では、3つのアプリケーションが使える。データ分析のワークフローをGUIで作成可能なツール「Designer Cloud」、マシンラーニング(機械学習)のモデルを自動で生成する「Alteryx Machine Learning」、データから自動で洞察を得る「Alteryx Auto Insights」(国内未提供。今後提供予定)である。
中核機能は、Designer Cloudである(図2)。データの収集、前処理(加工)、分析、可視化といったデータ分析の一連のワークフローを、各処理のアイコンを線でつなぐGUI操作によって作成する。従来はデスクトップアプリケーションとして提供してきたツールである。クラウド版では、Webブラウザから利用可能なツールにした。作成したワークフローは、デスクトップ版とクラウド版で共通であり、デスクトップ版で作成したワークフローをクラウド版に持っていって動かせる。
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日本ではまだ使えないが、Alteryx Auto Insightsは、データをビジュアルに可視化するツールである。他の可視化ツールとの違いは、「どんなデータを、どんなグラフで可視化するのか」などを白紙の状態から設計する必要がないこと。データに見られるパターンを自動で抽出することで、人間では気づきにくい洞察が得られる。
●Next:データ分析ツールの今後は「簡単に、どこでも、だれでも使えること」
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