[事例ニュース]
三井住友海上とあいおい損保、保険金支払業務にAI画像検知機能を導入、不正請求対策を強化
2026年8月4日(火)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
三井住友海上火災保険(本社:東京都千代田区)とあいおいニッセイ同和損害保険(本社:東京都渋谷区)は2026年8月3日、保険金支払業務において、生成AIによる作成・加工や改変・流用が疑われる画像を検知する機能の運用を開始した。これにより、複雑化・多様化する保険金不正請求への対策を強化する。国内の保険会社が保険金支払業務で同機能を導入するのは初めてとなる。
三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、保険金支払業務において、保険金の支払いに必要な損害状況写真や修理見積書、領収書などの立証資料を対象に、生成AIによる作成・加工や改変・流用が疑われる画像を検知する機能の運用を開始する。これにより、複雑化・多様化する保険金不正請求への対策を強化する。両社によると、国内の保険会社が保険金支払業務で同機能を導入するのは初めてとなる(図1)。
図1:三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が保険金支払業務に導入する、AI画像検知機能の概要(出典:三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、テックユニオン)拡大画像表示
損害保険業界では近年、画像生成AIの普及に伴い、実物かどうかの見極めが困難な偽画像を用いた保険金の不正請求リスクが顕在化しつつあり、迅速かつ適切な業務維持に向けた対策が求められていた。また、デジタル化の進展により、顧客が損害状況写真や修理見積書、領収書などをWeb上で提出する機会が増加しており、生成AIに限らず既存画像の改変や流用といった手口への備えも重要になっていたという。
新機能は、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保が蓄積した保険金支払業務に関する知見を基に、テックユニオンの画像解析技術を活用して3社で共同開発したもの。同機能は、顧客から受領した損害立証画像に含まれる電子的特徴と付随情報を、複数の検知技術により多層的に分析する。これにより、生成AIで作成・加工された画像である可能性や、画像の改変・流用が疑われる特徴を高精度に洗い出すことができる。
検知結果は、両社の損害サポート部門において、保険金支払業務を行う際の参考情報として活用される。なお、保険金の支払いに関する最終的な判断は従来どおり担当者が行うため、顧客側の保険金請求手続きに変更はなく、新たな負担が発生することもない。
三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の両社は、今回の機能導入を「生成AI画像の不正利用対策における第一段階」と位置づけている。今後もAI技術の進化など環境変化に合わせて検知技術を拡充し、顧客にとって安心かつ公平な保険サービスの持続的な提供に取り組むとしている。
三井住友海上火災保険 / あいおいニッセイ同和損害保険 / 不正防止 / 画像分析 / 生成AI / 保険 / 金融
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