[架け橋 by CIO Lounge]

企業変革を実現する人材育成とは何か─成果につながる”行動変容”を設計する

ダイハツ工業 DX推進室 デジタル変革グループ長 兼 DX戦略担当 太古無限氏

2026年8月3日(月)CIO Lounge

日本を代表する百戦錬磨のCIO/ITリーダー達が、一線を退いてもなお経営とITのあるべき姿に思いを馳せ、現役の経営陣や情報システム部門の悩み事を聞き、ディスカッションし、アドバイスを贈る──「CIO Lounge」はそんな腕利きの諸氏が集まるコミュニティである。本連載では、「企業の経営者とCIO/情報システム部門の架け橋」、そして「ユーザー企業とベンダー企業の架け橋」となる知見・助言をリレーコラム形式でお届けする。今回は、ダイハツ工業 DX推進室 デジタル変革グループ長 兼 DX戦略担当である、太古無限氏からのメッセージである。

 近年、多くの企業が、重要な経営課題としてデジタルトランスフォーメーション(DX)やAI活用を掲げています。それに伴い、生成AI研修やデータ分析研修、プログラミング研修など、人材育成への投資が急速に拡大しています。一方で、経営層や推進担当者からは、次のような声を聞くことがあります。

「研修を実施したのに、現場が変わらない」
「学んだはずだが、AI活用が広がらない」
「人材育成に投資しているが、成果が見えない」

 こうした状況は決して珍しくありません。では、人材育成への投資が現場の変化につながらないのはなぜでしょうか。結論から言えば「人材育成そのものが目的化してしまっていること」が理由の1つだと私は考えています。

 人材育成は手段であり、企業が目指すべきなのは研修を実施することでも、資格取得者を増やすことでもありません。経営課題を解決し、変革を実現し、企業価値を高めることです。

 そんな人材育成をどう設計するか。重要なのは、「どのような研修を実施するか」から考えるのではなく、成果につながる「行動変容」から逆算して設計することです。

●Next:経営課題を起点に人材育成を捉え直す

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