アイ・ティ・アール(ITR)は2023年5月11日、国内の従業員エンゲージメント市場における規模の推移と予測を発表した。2021年度の従業員エンゲージメント市場は、前年度比39.3%増と好調に推移した。2026年度には2021年度の3倍の市場規模に達すると予測している。
アイ・ティ・アール(ITR)は、従業員エンゲージメント関連製品・サービスを、「従業員のモチベーション向上を支援する。従業員の心理状態・健康状態を把握することによって、企業と従業員や上長と部下の関係性を再構築し、生産性の向上や離職率の低減につなげる」と説明している。
同社の調査によると、従業員エンゲージメント市場の2021年度の売上金額は79億8000万円、前年度比39.3%増だった(図1)。「トップベンダーをはじめ、市場を構成するベンダーのほぼすべてが2ケタ以上の成長となったことが好調の要因である。2022年度も同様の傾向が見込まれ、同市場は同37.1%増となる。昨今は、人的資本経営の推進や人的資本の情報開示の一環として、同分野の製品・サービスに着目する企業が増えつつある」(同社)。
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ITRによると、一部の製品・サービスは、1on1の面接機能やAIによる分析・評価機能の実装、コンサルティングサービスの強化など、機能や周辺サービスの充実を図っており、適用範囲が拡大しているという。同市場のCAGR(年平均成長率。2021~2026年度)は24.8%、2026年度には2021年度の3倍の市場規模に達すると予測している。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:人材管理市場2023」に基づく。同レポートは、人材管理市場、LMS市場および従業員エンゲージメント市場の全3分野を対象に国内36ベンダーへの調査から、2020~2021年度売上げ実績および2026年度までの売上げ予測を掲載している。