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熊本県、職員が自作した「復命書アプリ」で報告業務を半減

成功にならって、他の業務でもアプリを内製

2026年7月17日(金)IT Leaders編集部、日川 佳三

熊本県 農林水産部森林局(熊本県熊本市)は、ノーコードのモバイルアプリ作成ツール「Platio」を使って、職員が1日で「復命書アプリ」を開発し、報告業務の工数を半減させることに成功した。同アプリの成功にならって、他の業務でも職員がアプリを作成するようになった。アステリアが2026年7月16日に発表した。

 熊本県 農林水産部森林局の林業振興課は、県内の林業の活性化や県産木材の利用促進などを担う行政組織である。「くまもと林業大学校」の運営や「木育(もくいく)」の推進、きのこ類など特用林産物の生産振興などの施策に携わっている。

 同課ではこれまで、出張や会議の内容を報告する簡易な業務報告書「復命書」を紙で作成・管理していた。出先で記録・撮影したメモや写真を帰庁後にWordへと転記、印刷・回覧する作業で、一連の報告業務に1件あたり20分以上の工数がかかる。また、手続きが煩雑なことから、現場の小さな気付きが組織内で報告・共有されにくかったという。

 そこで、この業務を改善すべく、アステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」を導入した。電波が届かない林業現場でも利用可能なアプリを作成できること、プログラミングの知識を問わないノーコードのツールで、現場業務を熟知した職員みずからアプリを作成できることを評価した。

 Platioを使って職員が「復命書アプリ」(画面1)を作成し、運用を始めた。職員は、現場や移動中にスマートフォンから復命書の作成に必要な入力、写真添付から共有まで完結できるようになった。結果、帰庁後の事務作業を撤廃することができた。

画面1:農林水産部森林局林業振興課の職員が作成した、出張や会議の内容を報告するアプリの画面(出典:アステリア)

 作成したアプリの活用で、1件あたりの報告時間は、従来の20分以上が5分になり、報告業務に関わる工数を年間トータルで50%削減した。また、報告のための一連のフローを効率化したことで報告件数は倍増し、これまで埋もれていた現場の小さな気づきを組織全体で共有するようになったという。

 復命書アプリの成功にならって、他の業務でも職員がアプリを作成するようになった。一例が、熊本県の特産品であるしいたけの「品質表示調査アプリ」である。紙を使った調査業務を電子化したことで、転記や帳票作成の工数を約90%削減と大きな効果を生んでいる。

 なお、アステリアは、林業振興課の職員が作成した復命書アプリを、Platioのテンプレートとして全国の自治体向けに提供を開始している。

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