リコー子会社のPFUは2023年5月16日、AI-OCR(光学的文字認識)ソフトウエア「DynaEye 11 Entry AI-OCR」を発表した。既存製品「DynaEye 11 Entry」の上位版に当たり、新たに「ベリファイOCR」機能を追加した。2種類のOCRエンジンの認識結果を突合し、確認が必要な項目だけをピックアップする機能である。価格(税別)は、初期費用が201万6000円、次年度以降の継続ライセンスが年額33万6000円。
PFUの「DynaEye 11」は、オンプレミス環境で動作するAI-OCRソフトウエアである(図1)。ライセンスは定額制で、ライセンスの有効期限が切れないうちは枚数の制限なく利用可能である。また、オンプレミスで動作することから、個人情報などの機微情報の漏洩を抑えられる。
図1:AI-OCRソフトウエア「DynaEye 11」に追加した「ベリファイOCR」機能の概要(出典:PFU)拡大画像表示
今回、既存製品「DynaEye 11 Entry」の上位版にあたる「DynaEye 11 Entry AI-OCR」をリリースした。上位版では、確認作業の時間を短縮する機能として「ベリファイOCR」機能を追加した。2つの異なるOCRエンジン(従来のOCRエンジンとAI-OCRエンジン)を使って認識結果を突合し、確認が必要な項目だけをピックアップする機能である。
具体的には、「活字」「固定ピッチ(読み取り領域の文字と文字の間隔が固定)の手書き」「フリーピッチの手書き(英数字)」帳票を対象に、2つの異なるOCRエンジンの認識結果を突合する。突合結果が不一致の項目に限って確認/修正すればよい。
突合結果が一致(確認不要)となりながら実際には誤っている確率は、活字・手書き帳票それぞれ、人による目視確認時における誤判断と同程度(活字帳票:0.02%、手書き帳票:0.32%。同社調べ)としている。
帳票内の入力対象項目数が100項目の場合、従来のOCRでも、手入力時と比べればデータ入力時間を約61%短縮できていた。これに対してベリファイOCR利用時は、手入力時と比べてデータ入力時間を約79%短縮可能だとしている。
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