IDC Japanは2023年6月28日、国内におけるローカル5G市場の予測を発表した。2022年~2027年の年間平均成長率(CAGR)を50.7%、2027年の市場規模を791億円と予測している。同市場は、ローカル5Gのデバイスとシステム基盤に加えて、ローカル5Gに合わせて投資するIT関連アプリケーションの支出が含まれる。IDCによると、ローカル5G市場の立ち上がりはベンダーによる当初の想定と比べると遅れているが、一方で市場は確実に商用フェーズへと向かっているという。
IDC Japanは、国内におけるローカル5G市場の予測を発表した。2022年~2027年の年間平均成長率(CAGR)を50.7%、2027年の市場規模を791億円と予測している(図1)。
IDCは同市場について、ローカル5Gのデバイスとシステム基盤に加えて、ローカル5Gに合わせて投資するIT関連アプリケーションの支出を含めて調査している。同社によると、ローカル5G市場の立ち上がりはベンダーによる当初の想定と比べると遅れているが、一方で市場は確実に商用フェーズへと向かっているという。
IDCは、今後は特にローカル5Gベンダーやサービス事業者間の競争の激化や、海外EMS(Electronics Manufacturing Service)ベンダーが製造する安価な製品が国内に入ってくることなどにより、ローカル5Gシステムの低価格化が進む。このことが、ローカル5Gの導入を後押しすると見ている。
「一方、ローカル5Gには依然としてキラーアプリケーションが不足しているという声も多い。5Gが技術面でも普及面でも発展途上であるのと同様に、AR/VRや自律運転を含む『5Gならでは』のアプリケーションも発展途上であり、これらが広く普及するには時間がかかる」(IDC)
今回の市場予測は、IDC Japanの「国内産業分野向け5G市場予測、2023年~2027年:テクノロジー別、産業分野別」で詳細を報告している。同レポートは、テクノロジー別/産業分野別の市場規模予測も示している。また、ローカル5G市場の動向と主要ベンダーの個社別の取り組みについては、「2023年国内産業分野向け5G市場 主要通信事業者およびベンダーのビジネス動向」で報告している。