[事例ニュース]
日清食品、自社開発の生成AIチャット「NISSIN AI-chat」をグループ4000人で利用開始
2023年11月14日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
日清食品ホールディングス(本社:東京都新宿区)は、自社開発のAIチャットアプリ「NISSIN AI-chat」をグループ約4000人で利用開始した。Microsoft Power Platform/Power Appsと生成AIサービスのAzure OpenAI Serviceを使って開発した。導入効果として、約30の営業業務に生成AIを全面的に活用した場合、営業部員1人あたり年間400時間(労働時間の約20%)の削減を見込む。開発・導入を支援したアバナードが2023年11月9日に発表した。
日清食品グループは、生成AI機能を備えたチャットアプリ「NISSIN AI-chat」を自社開発し、2023年4月25日よりグループ約4000人で利用開始した。
2023年4月初めに検討を始め、以前より業務アプリケーションの開発に利用しているローコード開発プラットフォーム/ツール「Microsoft Power Platform/Power Apps」を用いて、約3週間の短期で開発している。
生成AI機能の実装にAzure OpenAI Serviceを用いている。主に、文章の要約や英文の翻訳、セールス部門における商談のロールプレイや提案活動のアイデア創出などのユースケースで活用を始めている。
利用開始後、若手からベテラン社員まで、スキル・ノウハウの標準化と平準化が図れるようになったという。「情報収集の仕方が変わりつつある。これまではWeb検索が一般的だったが、現在ではチャットにまず質問し、回答内容を裏づけるためにWeb検索するという利用が広がっている」(同社)。
今後は、社内外の情報を参照して回答する機能、AIから望ましい出力を得るための質問を容易に行えるようにする機能、Microsoft TeamsのWeb会議で議事録を自動要約する機能などを開発、リリースする予定である。
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