[新製品・サービス]

工場の設備保全を支援するRAGシステム「PKSHA Maintenance」をSIサービスとして提供

2024年9月11日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

PKSHA Technologyは2024年9月11日、設備保全支援システムのSIサービス「PKSHA Maintenance」を提供開始したと発表した。製造業の工場などにおける設備保全の用途に特化したRAG型の対話型生成AIシステムを構築する 。過去の保全履歴の知識を基に質問に対して対応策を提示する。

 PKSHA Technologyの「PKSHA Maintenance(パークシャメンテナンス)」は、設備保全に特化したRAG(検索拡張生成)構成の生成AIシステムを構築するSIサービスである。製造業の工場などで蓄積した保全履歴をもとに、不具合についての問い合わせに対し、過去の類似の対応策と対応策の推論結果を提示する(図1)。

図1:設備保全に特化したRAG構成の生成AIシステム「PKSHA Maintenance」の概要(出典:PKSHA Technology)
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 「ベテラン技術者の退職によって、設備保全やトラブル対応に関連した技術の継承が困難になっている。一方で、技術の継承が進んでいる企業ほど労働生産性が高く、新人が一通りの仕事をこなせる技能者になるまでにかかる時間が短い傾向にある」(同社)

 こうした背景から同社は、設備メンテナンスの知見が詰まった保全履歴をデータ/ナレッジ化し、過去の履歴情報を用いながら対応策を検討して推論結果を導出するモデルを開発した。

 開発したモデルの特徴は、既知の不具合への対応履歴を出力するだけではなく、過去に誰も対応していない未知の不具合に対しても、過去のトラブル対応の知見を参照して対応策を推論することである。これにより、ベテラン技術者においても未知の不具合への対応工数が減る。

 開発にあたっては、数年分の実データを用い、同モデルで生成した処置案について有識者にフィードバックを求めた。すると、80%以上の未知事象に対して、正解処置案または一部正解の処置案を生成することを確認できたという。

 PKSHA Maintenanceは現在、すでに製造業の工場などの保全現場で本番稼働している。これらをもとに、各ユーザーの各ユースケースに向けてセミカスタマイズすることで、短期間で設備トラブル対応支援エンジンを実装可能だとしている。

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