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長野オートメーション、生産設備の図面からPLCの制御プログラムをAIで自動生成

2025年1月7日(火)IT Leaders編集部

生産設備メーカーの長野オートメーション(本社:長野県上田市)は、AIベンチャーのAirionと共同で設備製作にAIを活用するプロジェクトを開始した。まずは、設備の動作を制御するPLCのプログラミング(ラダープログラム)の自動化に着手。生産設備の図面を画像認識AIで読み取った情報を基にプログラムを自動生成する仕組みを構築する。Airionが2025年1月6日に発表した。

 長野県上田市に本社を置き、製造業向けの生産ラインや自動化装置の設計・製作に携わる長野オートメーション。ロボットやカメラ、モーター、センサーなどを用いて、2次電池や自動車部品などさまざまな分野で生産システムを提供している。

 そんな同社が、設備製作にAIを活用するプロジェクトを開始した。製造業に特化したAIを提供する東京大学発AIベンチャーのAirion(エアリオン)と共同で推進する。

 まずは、設備の動作を制御するPLC(Programmable Logic Controller)のプログラミング(ラダープログラム)の自動化に着手した。生産設備の図面を画像認識AIで読み取った情報を基にプログラムを自動生成する仕組みで、プログラムの基礎部分は設定済みのデータベースの中から該当する要素を抽出して生成する(図1)。

図1:図面情報を画像認識AIで読み取ったデータを基にラダープログラムを自動作成する使い方の概要(出典:Airion)
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 さらに、蓄積済みのラダープログラムを活用し、新たなプログラムを生成する仕組みにも取り組む。大規模言語モデル(LLM)を用いて既存のプログラムをチューニング/カスタマイズすることで、特定業務に特化したプログラムを作成することができる(図2)。

図2:ラダープログラムを大規模言語モデルを用いてチューニングする使い方の概要(出典:Airion)
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 「PLCのラダープログラミングは製造業向け生産設備を制御するために不可欠だが、人手による開発ではプログラムの作成に時間がかかってしまう」(長野オートメーション)問題をプログラムの自動生成によって解決する。

 今後は、学習データを継続的に収集し、ユーザーからのフィードバックを学習に活用しながら、AIの精度を向上させる。また、PLC専用ソフトウェアとの連携機能の実装、機械設計領域でのAI活用の検証を予定している。

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長野オートメーション / PLC / 大規模言語モデル / 生産管理 / 製造 / 工場 / Airion / 協業・提携 / 長野県 / 上田市

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