博報堂は2025年2月6日、AIを用いたオンライン接客のアバター「バーチャル販売員」をサービスプロトタイプとして開発したと発表した。店舗に立つ実際の販売員をアバター化したバーチャル販売員がメタバース/仮想空間で接客する。バーチャル販売員の対話履歴を活用して、リアル販売員が実際の接客に役立てることができる。
博報堂がサービスプロトタイプとして開発した「バーチャル販売員」は、店舗に立つ実際の販売員をアバター化したバーチャル販売員がメタバース/仮想空間で接客する仕組みを提供する。バーチャル販売員の対話履歴を活用して、リアル販売員が実際の接客に役立てることができる(図1、画面1)。
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AIを用いたオンライン接客サービスにおいては、汎用的かつ限られたタイプのアバターが顧客と対話する仕組みが一般的である。一方、博報堂のバーチャル販売員では、リアル販売員のそれぞれの個性や特徴を反映した、数百~数千タイプのアバターを作成でき、顧客のニーズや相性を踏まえた適切な接客が行えるという。
「オンライン(バーチャル販売員)とオフライン(リアル販売員)間で途切れのない顧客体験を提供する。顧客接点の拡大や対話頻度の向上など、ブランドへのロイヤリティを高めることが可能になる。VOC(顧客の声)データの収集や、販売員の働き方改革の促進といった効果も期待できる」(博報堂)
博報堂によると、バーチャル販売員の開発には、同社のクリエイティブディレクター/テクノロジスト、UXデザイナー、アートディレクターなど各領域の専門家が参加しているという。合わせて、外部パートナーとの協業の下、同社オリジナルのRAG(検索拡張生成)システムを構築している。RAGにより、理想的な対話シナリオや回答を導き出し、より精度の高い会話が可能になるという。
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