伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2025年4月21日、複数のAIエージェントが互いに交渉し、連携・協調して複雑な業務を実行する“マルチAIエージェント”のSIサービスを発表した。企業の課題に応じて作成された複数のAIエージェントが業務効率化を支援する。CTCは、2026年度末までに生成AIを含む高度AIビジネスとして500億円の売上を目指す。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、複数のAIエージェントが互いに交渉し協調し合いながら複雑な業務を実行する“マルチAIエージェント”のSIサービスを開始する。ユーザーの課題や要望に応じて、エージェント同士の連携・協調の仕組みと共に複数のAIエージェントを作成する。

拡大画像表示
サービス開始に先立ち、マルチAIエージェントの一例として、会議の主催者と参加者の予定を自動的に調整して適切な会議日時を確定する「スケジュール調整エージェント」を開発した。AIエージェント同士が、主催者や参加者に代わって自律的にスケジュールを調整する。以下は、スケジュール調整エージェントによる処理の流れである(図1)。
- チャットツールに参加者、目的、時間枠、開催期限を入力することで、グループウェアや参加者の専属エージェントと連携し、予定時間の確定までを実行する
- 参加者の予定が合わない場合は、マルチAIエージェントが人間に代わってそれぞれ調整可能な予定を類推し、AIエージェント同士が交渉を実施する
「生成AIを効果的に活用するためには、プロンプトの設計やビジネスの理解など、AIの性能を最大限に引き出す工夫が必要になる。AI自身が業務要件を理解・判断して複雑なタスクを進めるAIエージェントの中でも、特に複数のエージェント同士が連携しながら業務を実行するマルチAIエージェントに注目が集まっている」(CTC)