[市場動向]

「技術/ビジネスの両方にオブザーバビリティが必要だ」、AI駆動のプラットフォームでAIOpsを支援─Dynatrace

2025年5月28日(水)神 幸葉(IT Leaders編集部)

エンドツーエンドのオブザーバビリティ(可観測性)を標榜するアプリケーション性能監視(APM)ベンダーの米Dynatrace。同社日本法人は2025年5月21日に事業戦略発表会を開き、グローバルで650億ドル規模と言われるオブザーバビリティ市場における同社の戦略と、IT環境のガラパゴス化が問題視されている日本企業に向けた製品提供・支援体制について説明した。

オブザーバビリティが今日のIT環境の諸問題を解決する

 クラウドネイティブやマイクロサービス/コンテナ技術の浸透、扱うデータ量の増加などにより、今日のITシステムは複雑性が極まり、かつ動的に変化し続けている。従来の人手による監視やトラブルシューティングではもはや追いつかず、IT部門のアプリケーション/システム運用管理を担う担当者から悲鳴が上がっている。

 米Dynatrace(ダイナトレース)でCEOを務めるリック・マコーネル(Rick McConnell)氏(写真1)は、今の状況を次のように説明した。「データが爆発的に増加した現在、IT環境を手動で管理し問題を見つけることは、干し草の山から針を探すようなものだ。IT部門の業務効率は低下し、迅速なトラブルシューティングもままならず、アプリケーションを最適な状態で稼働されるのが困難になっている」。

写真1:米Dynatrace CEOのリック・マコーネル氏

 これらの問題解決を図るのが、アプリケーションやシステムの運用管理におけるエンドツーエンドのオブザーバビリティ(Observability:可観測性)である──というのがDynatraceが掲げるビジョンだ。マコーネル氏によると同市場は、グローバルで650億米ドル(約9兆4500億円)という一大マーケットに成長しているという。

 同社が提供している、AI駆動/自律型のオブザーバビリティプラットフォームは、これまでソフトウェアのインシデント数削減、平均修復時間(MTTR)短縮など技術的な分析を主目的に利用されてきたが、近年はそれに留まらず、「ビジネスオブザーバビリティ」のための活用も増えているという。

 「Dynatraceの価値は、単にソフトウェアの運用を維持するだけでなく、事業全体の運営で得る利益を最適化する方向へと拡大している。企業が抱えるシステムの複雑さをビジネスチャンスに変えられるよう、ビジネス状況への精緻な把握・理解を支援していく」(マコーネル氏)

●Next:AI駆動のオブザーバビリティプラットフォームとは?

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