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日発運輸、全社的なデータ活用基盤を構築、新BI/分析ツールでデータ探索を10分からゼロに

Snowflake/Informatica/Domoを採用、事故ゼロに向けた仕組みも整備

2026年6月17日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

ニッパツグループ物流子会社の日発運輸(本社:神奈川県横浜市)は、全社的なデータ活用基盤の整備に取り組んでいる。DWHに「Snowflake」、ETLに「Informatica」、BI/分析プラットフォームに「Domo」を採用した基盤で、データ活用の民主化を推進していく。Domoの導入を支援したジールが2026年6月12日に発表した。

 日発運輸は、自動車ばねメーカーの日本発条を中核とするニッパツグループの物流子会社である。輸送から倉庫管理、国際物流まで幅広く手掛け、売上の6割をグループ外企業が占めるまでに成長している。

 近年はグループ外企業へのビジネスも拡大しており、さらなる成長に向けてはデータの有効活用が不可欠となっていた。こうしてデータ活用の機運が高まる一方で、個々のシステムは独立して運用されており、在庫管理システムやデジタルタコグラフ(運行記録装置)、勤怠管理といったデータを横断的に参照できない状況が続いていた。

 また、現場からのデータ提供依頼が情報システム部の特定担当者に集中し、CSVデータを受け取っても2次加工できない部門向けに情報システム部が集計・整形して再配布するといった作業も発生していた。さらに売上請求業務では10万行超のデータをExcelで処理しており、この業務負荷も大きかったという。

図1:BI/分析プラットフォーム「Domo」の概要(出典:ドーモ)
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 こうした課題を解消し、現場のデータ活用を加速させるため、全社的なデータ活用基盤の構築・整備に取り組むことになった。中核のデータウェアハウス(DWH)とETL(Extract/Transform/Load)は、親会社の日本発条が導入を予定していた「Snowflake」と「Informatica」を採用した。

 エンドユーザー自身のデータ活用を左右するBI/分析プラットフォームには、ドーモの「Domo」(図1)を選択した。「専門知識がなくても、だれでもデータを簡単に参照できる」「直感的な操作が可能」「ダッシュボードを容易に作成できる」といった要件を満たしていた点を評価した。

 また、パスワードポリシーや多要素認証の必須化など、グループ内で定められている厳格なセキュリティ要件をクリアしていたことも選定の決め手となったという。Domoの導入から運用定着までを、物流業界における知見とBIツールの導入実績を持つジールが担っている。

データ探索時間を10分から0分に、事故ゼロに向けた仕組みも整備

 Domoの導入により、日発運輸のデータ活用に変化が表れている。現在、マネジメント層や各拠点の担当者など約80名がみずからDomoを利用しており、目指したデータの民主化が拡大している。

 定量的な効果として、圧倒的な作業時間の削減を挙げる。従来は会計情報や実績データの検索につど5〜10分程度を要していたが、現在ではDomoのダッシュボードを開くだけで完結する“0分運用”を実現。顧客への請求金額をチェックするダッシュボードなども構築し、削減された時間をDX施策の立案など、より付加価値の高い業務に専念できる環境が整いつつある。

 定性的な効果については、現場の安全意識の向上が顕著だという。トラックの安全運転記録をダッシュボード化し、管理者等へ自動配信する仕組みを整備。事故ゼロを目指す意識が現場により身近なものとして定着しようとしている。さらに、入社間もない社員が自らダッシュボード構築に携わるなど、社員がデータに基づいて自律的に判断し、行動する文化が育まれつつある。

 日発運輸は今後、データ活用の民主化の加速と、データ活用基盤のさらなる発展を目指すとしている。

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