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物流機器のジャロック、AIエージェントを営業部門に導入、受注率や商談化率が向上

蓄積したCRMデータがAgentforceによって活用可能な情報に

2026年7月31日(金)IT Leaders編集部、日川 佳三

物流総合機器メーカーのジャロック(本社:東京都中野区)は、AIエージェントプラットフォーム「Agentforce」を営業部門に導入した。2025年10月の導入以降、受注率が15ポイント向上、報告書の作成時間が80%減、商談化率も5%向上するなど具体的な成果を上げている。セールスフォース・ジャパンが2026年7月28日に発表した。

 ジャロックは、東京都中野区に本社を置き、倉庫や工場のラック、物流機器、マテリアルハンドリング(荷役搬送機器)などを手がける、1963(昭和38)年設立の物流総合機器メーカーである。単なる機器の販売にとどまらず、現場に合わせた仕組み作りやレイアウトの設計・デザインまで携わっている。

 同社によると、ベテラン営業担当者の退職と共に顧客情報やノウハウが失われる「情報の属人化」が長年の課題だった。2018年にセールスフォース・ジャパンのCRM/SFA「Sales Cloud」(現製品名:Agentforce Sales)を導入して、営業部門における情報共有の仕組みを整えたが、社内のやり取りの重複や営業担当者間の成果の格差は解消できなかったという。

 生成AIの性能向上を受け、蓄積したCRMデータを生かす好機と判断し、2025年10月に、セールスフォースのAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」(画面1)の導入を決定。「顧客データや業務ロジックをAIエージェントの知性の源泉」とすることで、一般的な情報しか扱えない汎用AIツールでは再現できないAI活用を目指した。

画面1:AIエージェントプラットフォーム「Agentforce」の画面例(出典:セールスフォース・ジャパン)
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 2026年1月以降、順次機能を実装し、2026年7月現在、以下の4つの領域でAIエージェントを活用している。

  • 営業活動の自動記録・要約:営業担当者の通話や商談の内容をAIがリアルタイムに要約し、日報や商談記録に反映する。
  • 商談スコアリングと成功事例のサポート:各商談活動をスコア化し、不足している点を自動で検知する。他の担当者の成功事例を参考に、次のアクションを自律的に支援する。
  • 社内AIエージェント:社内ナレッジを基に即座に回答する。
  • 社外AIエージェント:コーポレートサイト上で顧客からの問い合わせに応答する。

 これらの取り組みにより、受注率は従来比で15ポイント向上、報告書の作成時間は80%減、商談化率は5%向上という成果が表れた。課題だった情報の属人化も解消し、社内のコミュニケーションが迅速に進むようにになった。

 営業部では顧客との対話や関係構築に集中できる環境が整い、少人数でも高い成果を上げられるようになった。また、同社社長の斉藤力丸氏が全社員の日報に毎朝コメントしていることも、AI活用の定着を後押ししている。

 ジャロックは今後、営業部門だけでなく全社員の活動を「Slack」に集約したうえで、社内情報を俯瞰する「AI管理職」を構築する予定。「これまで蓄積してきたCRMのデータが、Agentforceによって初めて活用できる知識になった。AIエージェントが各担当者の商談を自律的に支えている」(斉藤氏)。

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