[調査・レポート]
自治体DXのフロントヤード改革、注力意向を86%が示すも実施済みは38%─矢野経済研究所
2026年6月29日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三
矢野経済研究所は2026年6月23日、自治体DXの実態と今後の動向についての調査結果を公表した。住民との接点(フロントヤード)を改革する取り組みへの注力意向を示す自治体が86.2%に達する一方、実施済みの割合は37.6%にとどまった。今後の実施予定・検討中と回答した割合が高かったのは、「ワンストップ窓口」「書かない窓口」「手続き案内システム」で、円滑で利便性の高い行政サービスや、来庁を前提としない住民対応に向けた取り組みへの関心が高まっている。
矢野経済研究所は、自治体DXの実態と今後の動向について、2025年11月から2026年1月末にかけて、全国の市区町村354自治体を対象に調査を実施した。自治体DXには、職員向けの庁内業務DX、フロントヤード改革、セキュリティ、地域社会DX、マイナンバーカード、公金収納におけるeLTAX(エルタックス)などが含まれる。
「成長領域の1つであるフロントヤード改革は、住民と行政との接点(フロントヤード)のあり方を抜本的に見直し、デジタル技術を活用して住民の利便性向上と職員の業務効率化を同時に実現する取り組みである。手書きの排除、待ち時間の最小化、必要な手続きのナビゲーション、行政手続きのオンライン化などの実現を目指すもので、自治体DXの重点取組事項の筆頭に位置づけられる」(同社)
図1:自治体DXの実態と今後の動向についての調査結果(出典:矢野経済研究所)拡大画像表示
調査では、フロントヤード改革への今後の注力意向が86.2%に達する一方、実施済みの割合は37.6%にとどまった(図1)。実施済みと回答した割合が高かったのは、「証明書のコンビニ交付」(84.7%)、「行政手続きのオンライン化」(73.6%)、「キャッシュレス決済」(68.1%)である。
一方、実施の割合が低かったのは、「リモート窓口」(13.1%)、「移動窓口」(14.3%)。これらは実施予定なしと回答した割合がそれぞれ58.7%、67.6%に上り、普及が限定的であることがわかった。
今後の実施予定・検討中と回答した割合が高かったのは、「ワンストップ窓口」(36.3%)、「書かない窓口」(34.6%)、「手続き案内システム」(30.0%)で、「AIチャットボット」(28.4%)、「リモート窓口」(28.2%)が続いた。「円滑で利便性の高い行政サービスや、来庁を前提としない住民対応に向けた取り組みへの関心が高まっている」(同社)
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