福岡県北九州市は、介護保険制度に関する問い合わせに自動で回答する生成AIシステムを構築した。これまで数日を要していた市職員の回答業務を短縮する。市内に約2000ある介護事業所からの問い合わせに、待ち時間なく回答する。2026年9月1日に運用を始める。AIシステムを構築・提供したエクサウィザーズが2026年8月28日に発表した。
福岡県北九州市は、介護保険制度に関する問い合わせに自動で回答する生成AIシステムを構築した。RAG(検索拡張生成)を利用した対話型の生成AIシステムであり、市内に約2000ある介護事業所が利用する。2026年9月1日に運用を始める。
介護報酬制度は、3年に一度のペースで改定している。改定のたびに、加算項目の追加・削除や、要件の変更がある。介護事業所は、加算要件について疑義がある場合、北九州市の介護保険課に問い合わせ、回答をもとに介護報酬を請求している。
一方、市職員は、膨大な国の法令・通知などを確認しながら介護事業所への回答を作成している。この作業には数日以上を要するケースもある。このことが、介護事業所の業務が滞る要因となっていた。問い合わせ対応は市職員にとって大きな負担であり、迅速に回答を作成することは難しい状況だった。
今回、問い合わせ対応システムを稼働させることで、介護現場の待機時間を解消する。生成AIが問い合わせに即座に回答することで、介護事業所は急ぎの対応を後回しにすることなく、業務を継続できるようになる。また、北九州市職員の業務負荷も減る。問い合わせ対応の標準化によって属人化も解消する。
システムは、エクサウィザーズの法人向け生成AIサービス「エクサベース AI(旧称はexaBase 生成AI)」を使って構築した。RAG構成をとっており、国の通知をAIが参照しやすい形に構造化してデータベース化している。回答時には、回答の作成にあたって参照した厚生労働省の資料や介護保険法の原文なども提示する。
AIの回答に疑問がある場合は、システム上から直接市へメールで質問できる。これを受けた市職員が個別に回答を作成する際も、生成AIが回答の作成を支援する。最終的な回答は上長が承認したうえで送信し、誤回答のリスクを抑える。
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