日立製作所は2008年11月7日、同社の指静脈認証システムが、KDDI・沖縄セルラー電話の携帯電話販売店網「auショップ」などの顧客管理システムにおいて、ログイン認証用のシステムとして採用され、同日より本格稼働を開始したことを発表した。この採用・稼働は静脈認証システムとしては国内最大規模となる。
指静脈認証システムは、全国(47都道府県)にある「auショップ」や「PiPit」などに約20,000台配置され、約40,000人のスタッフが利用する。スタッフが顧客管理システムへログインする際、その認証を指の静脈で行い、確実な本人認証により、不正アクセスを防ぐ。
日立によれば、個人情報保護法への対応や企業の内部統制推進において、従業員のID管理や本人認証のシステムとして、高いセキュリティの本人認証が可能で利便性が高い「生体認証」に注目が集まっているという。そのなかでも、指静脈認証システムは、生体の特徴パターンが体内にあるため、なりすましや偽造が極めて困難であり、認証速度が速く装置が小型で設置しやすく使いやすいといった理由から、金融機関のATMをはじめ国内外のさまざまな用途、業種・業界で導入されているという。
KDDIと沖縄セルラーは、同システムの採用にあたり、顧客情報を取り扱う業務において、実際に店頭で想定されるさまざまなケースを想定し、多角的に検討したという。その結果、指紋認証や他の静脈認証システムなど、さまざまな生体認証システムの中で、日立の指静脈認証システムが、以下のことが評価され、採用に至った。
・認証精度が高い
・操作が簡単で使いやす
・認証速度が速い
・装置が小型で設置しやすい
・金融機関を始め国内外で多数の採用事例がある
今後日立は、KDDI・沖縄セルラー電話と同様に顧客窓口業務を行っている企業をはじめ、ITセキュリティの分野への指静脈認証システムの提案、導入を加速させていく。同時に他のアプリケーションや指静脈認証機器との連携、小型化への技術革新を進め、さらに高品質でお客様の満足度を高めるサービスの提供を進めていくとしている。
日立 指静脈認証ソリューション
http://www.hitachi.co.jp/veinid/