日本電気(NEC)は2009年5月11日、IT機器、ソフトウェアライセンス、什器・備品などあらゆる資産情報を統合管理する資産管理ソフトウェア「WebSAM AssetSuite(ウェブサム・アセットスイート)」において、企業のコンプライアンス強化とセキュリティ統制を支援し、運用管理コストを削減可能にする新バージョン(Ver3.0)の販売を開始すると発表した。
新製品の「WebSAM AssetSuite Ver3.0」は、全社で統一的に資産管理やセキュリティ対策を行いたい、という最近の各企業のニーズに対応したもので、同社による主な強化内容は以下のとおり。
(1)管理対象となるサーバーや端末の台数を20万台まで拡大
IT資産の管理対象範囲を従来の4万台から20万台にまで拡大。拠点・部門ごとの個別管理から、グループ会社も含めた全社レベルでの統合的な資産管理が可能となり、コンプライアンス対応が強化される。また、事業拡大に伴って資産管理対象が拡大した場合にも、柔軟に対応可能となる。
(2)「InfoCageセキュリティリスク管理」との製品統合により、資産情報とセキュリティ対策情報を一元管理
同社のセキュリティ対策ソフトウェア「InfoCageセキュリティリスク管理」と製品統合することで、IT資産情報に加えセキュリティ対策情報も同一の構成管理データベース(CMDB)に統合され、一元的に管理可能となる。また、「パッチ強制適用サービス」(有償)を利用すると、必要なパッチ適用情報が定期的に同社より提供され、その情報が利用者端末へ自動通知されることで、パッチ適用漏れの防止などのセキュリティ対策も図れる。
(3)GUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)の視認性・操作性の向上
同社の中央研究所の技術を用い、人間工学に基づいたミスの少ないGUIが提供される。膨大な管理対象から遊休資産を容易に特定可能になるなど、運用管理者の負担軽減を期待できる。
製品の提供価格と出荷開始時期は、下表のとおり。
製品名 | 希望小売価格(税別) | 出荷開始 | 備考 |
WebSAM AssetSuite Ver3.0 | 207万円~ | 2009年5月29日 | 500台のIT資産を管理する場合の最小価格。1万台以上では、1台当り2,880円で管理可能。 |
WebSAM AssetSuite Ver3.0セキュリティリスク管理パック | 366.8万円~ | 2009年6月30日 | 「InfoCageセキュリティリスク管理」、「パッチ強制適用サービス」とのセット製品。500台のIT資産を管理する場合の最小価格。 |
同社では、今回の製品強化により、資産管理対象台数が数千台以上の大規模システムを中心に、「WebSAM AssetSuite」において今後3年間で100システムの販売を目指すとしている。
なお、NECグループでは、5月13日(水)~15日(金)に東京ビックサイトで開催される「第6回情報セキュリティEXPO(http://www.nec.co.jp/event/ist/)」に出展し、同製品を紹介する。
新製品に関する情報
http://www.nec.co.jp/WebSAM/AssetSuite/