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日本HP、導入容易なブレードサーバー環境「HP BladeSystem Matrix」

「社内クラウドの基盤に最適」とアピール

2009年6月11日(木)IT Leaders編集部

日本ヒューレット・パッカードは2009年6月11日、ブレードサーバーに運用管理ソフトなどを組み合わせた「HP BladeSystem Matrix」を発表した。導入の容易さを訴求ポイントに、必要な時に必要なだけのシステムリソースを調達できる「インターナルクラウド」の基盤として顧客に提案していく考えだ。

写真 HP BladeSystem Matrix

 HP BladeSystem Matrixは基本構成として、ブレードを集約する筐体「HP BladeSystem c7000エンクロージャー」と、I/Oの仮想化モジュール「HP バーチャルコネクト」、サーバー運用管理ソフト群「HP Insight」、管理用サーバーブレード「HP ProLiant BL」または「HP Integrity BL」を組み合わせたアプライアンス製品。オプション(有料)としてSANストレージ「HP StorageWorks EVA4400」を選択導入できる。

 本製品の中核となるのは、同社が09年2月に市場投入したサーバーリソース管理ソフト「HP Insight Orchestration」だ。社内のニーズに応じて必要なシステム環境を迅速に用意する。システム管理者が事前に複数のシステム構成のテンプレートを定義。新しいシステム環境が必要となった際に、現場のシステム担当者が最適なテンプレートを選択して管理者にリソース割り当てを申請。管理者がその申請内容を承認すれば即利用可能になる。

 割り当て期間の設定機能も備え、一定期間後にリソースを自動的に開放する、といった運用もできる。仮想化ソフト「VMware ESX/ESXi」や「Microsoft Hyper-V」との連携により、物理・仮想環境を混在させたリソース割り当てが可能だ。

 同日、仮想化ソフト「VMware vSphere for HP ProLiant」の販売も開始した。これはVMwareが09年4月に発表した「VMware vSphere 4」のOEM版だ。「ユーザーの選択肢を確保するため」(同社)、HP BladeSystem Matrixとのバンドル販売はしない方針だ。

 同社では、今回の新製品を武器に「ブレードサーバーでのシェア50%獲得を目指す」(同社執行役員ESSトランスフォーメーション担当統括本部長兼マーケティング本部長 松本 芳武氏)。

 ターゲットは、「物理・仮想サーバーを100台以上の規模で運用している企業」(同社エンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部サーバプロダクト・マーケティング部 木村 剛氏)。直販のほか、パートナー経由で販売する。

 価格は、筐体とI/Oモジュール、運用管理ソフト、管理サーバー「HP ProLiant BL460c G6」を組み合わせた最小構成で1265万8800円。オプションのストレージ「HP StorageWorks EVA4400」は603万4350円。

 導入支援サービスとして、OSのインストールやサーバーブレードのきょう体への組み込みを代行するサービス「HP Factory Express」と、管理ソフトなどの設定サービス「HP BladeSystem Matrix インプリメンテーションサービス」も提供。各サービスの料金は明らかにしなかったものの、「製品価格を合わせて導入費用は3000万円程度」(松本氏)とした。販売開始は09年7月中旬、出荷は8月下旬を予定している。

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