派手な買収劇の裏で、根幹のDB技術を着実に拡充──。オラクルは企業買収のたびに、大きな話題を振りまいてきた。敵対的買収として注目を集めたピープルソフトの買収では、「ライバル企業の顧客ベースを強引なやり方で獲得する」という印象を残した。小売業向け基幹業務ソフトベンダー、リテックの買収も“騒ぎ”になった。SAPが株式公開買い付けでリテックを買収すると発表した直後に、オラクルがSAPを上回る価格で公開買い付けを実施したからだ。
結局、互いに一歩も譲らず、両社が価格をつり上げる泥仕合となった。サン・マイクロシステムズの買収では、ラリー・エリソンCEOの名で「IBMよ、ハード事業で競うのを楽しみにしている」と声明を出し“宣戦布告”している。
このように派手な買収劇ばかり目立つオラクルだが、その裏でテクノロジーベンダーのM&Aによって基幹技術を着実にそろえ続けている点を見逃してはならない。とりわけ熱心なのは、創業時から生業としてきたデータベース(DB)処理の高速化である。
好例がTimesTenの買収だ。同社のインメモリーDB技術は、リレーショナルDBのテーブルをアプリケーションサーバーのメモリーにキャッシュし、クエリーの実行時にDBサーバーやディスクへのアクセスが発生する頻度を下げる。それによりオンライン・トランザクションの高速処理を可能にする。
複数のサーバーのメモリーを共有して高速トランザクション処理を実現する「Coherence」は、2007年に買収したTangosolが元になっている。証券取引システムのように、高い拡張性が求められる一方でデータ量の予測が難しいシステムで採用が始まりつつある。
Oracle / M&A / Sun Microsystems / BEA / JD Edwards / PeopleSoft / Siebel
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