防災やリスク管理に関する最新の製品・サービスを紹介する「危機管理産業展2009」(2009年10月21日~23日、東京ビックサイト)が幕を開けた。センサーや防災資材といった展示が中心だが、情報システムに関係する商材もあり、来場客の注目を集めていた。代表的なものをピックアップして、紹介しよう。
社内システムを災害から守る
富士通エフ・アイ・ピー(FIP)のブースでは、社内データセンター(DC)の災害対策を支援するサービス群「災害復旧サービス」を展示。(1)ユーザー企業の社内システムと同一環境を富士通FIPのDCにバックアップシステムとして準備し、定期的に同期することで災害時には即座に切り替えて運用できる「ディザスタリカバリサービス」、(2)データのみを定期的にバックアップし、災害復旧時にファイル転送システムか記録媒体経由で復旧する「データバックアップサービス」の2つが主要な構成だ。
同サービスは全国に14カ所あるFIPのDCで運用する。現在は顧客ごとにシステム環境を用意して運用しているが、将来的にはサービス提供用DCを仮想化技術などを利用してクラウドサービスとして提供することも検討しているという。
RV車を緊急通信設備に
災害時には、回線の輻輳や切断などで、遠隔地にある支社の被災状況確認が困難になるケースも想定される。そこで、IPベースのコミュニケーションツールと緊急用ネットワーク設備などを組み合わせた災害対策を提案するのが、シスコシステムズだ。同社のブースでは、Web会議システムの「Cisco TelePresence CT500」や「WebEx」などを利用した、災害状況報告システムの構築例を展示。
中でも来場者の目を引いていたのが、「防災ソリューション モバイルルータ」と呼ぶシステムだ。これは市販のRV車の中に同社のルーター製品などを積載した、移動型の緊急用通信設備基盤という位置付け。複数の通信手段をまたがった通信を可能にする「モバイルIP」技術を利用し、無線LANや衛星通信、3G携帯通信など複数の通信手段から回線状況が最良なものを自動選択して、途絶えなく通信を継続する仕組みを備える。米国では、州警察などでの利用事例があるという。日本では、主にシステムインテグレーター経由で提供し、市場開拓を図る。
「どこでも司令室」を実現
自治体向けに、デジタルペンを利用した復旧計画立案支援システム「タンジブル防災ソリューション」を展示していたのがNTTコムウェアだ。専用サーバーソフトとプロジェクター、投影用専用シート、デジタルペンで構成する。例えば、会議用の机などに敷いた専用シート上に、被災地の地図情報をプロジェクターで投影。支援物資の搬入ルートを複数人がそれぞれ書き込みながら議論するといった使い方ができる。
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