クラウドが拡げるデータ活用力 安全性への配慮も旬のテーマに クラウドで日々磨かれ続ける技術が、企業の情報活用力を押し広げている。“超”が付くほどの大量データを対象に集計や分析を施す分散処理技術の進化はその典型例だ。情報活用の可能性が広がる一方で、セキュリティ対策にも新たな発想で取り組む必要性が高まっている。
米国カンファレンス報告 レポート1
2011年2月1日〜3日 米サンタクララ/O'reilly Media
2011年2月1日〜3日、米カリフォルニア州サンタクララで、O’reilly Media主催の「Strata Conference 2011」が開催された。インターネット上を主な舞台に増大し続けるデータが生み出す新たな価値と、それに伴う今後の進化に着目したカンファレンスだ。IT技術者のみならず、データ活用に関わる様々な専門家や、新たなタイプのデータ処理技術を駆使することで生まれる新ビジネスに関心を寄せる人々1200人以上が集まった。
昨今、より多くの情報がインターネット上で共有されるようになるにつれ、膨大なデータの中から価値ある情報を効率的に見つける方法がますます重要になっている。同カンファレンスでは、そうした大規模データ、いわゆる「Big Data」の探査や分析、可視化、それを実現するために必要な高速データ処理技術、そしてそれらがもたらすであろう新たなビジネス機会の可能性について講演や議論が展開された。
背景
SQL一辺倒だった世界に一石
これまでも、様々な大規模データ処理技術や分析手法、それらをビジネスに活かすビジネスインテリジェンス(BI)や意思決定支援システムなどの取り組みはあった。主にリレーショナルデータベース(RDB)が使われSQLで処理するのが一般的だった。
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