佐賀県は2014年4月、他県に先駆け県立高校にデジタル教科書を導入した。同県は、全国初の試みとして注目を集めるこの取り組みに伴い、全36校・約6800人の新入生が学習に用いるタブレット端末に、モバイルデバイス管理ソフトのエージェントを搭載。校内や自宅といった使用環境に応じてネットワーク設定を自動変更できるシステムを構築した。ソフトウェアを導入したオプティムが、2014年5月21日に発表した。
佐賀県は2014年4月、他県に先駆け県立高校にデジタル教科書を導入した。生徒が購入し利用するタブレット端末(Windows 8を搭載)は、学校で利用する際と自宅で利用する際のそれぞれにおいてネットワークの設定を変更する必要がある。校内システムを、情報漏洩や不正アクセスなどの脅威から守るためだ。
しかし、教職員が生徒に設定変更を毎日指導し確認するのには、多大な手間と時間がかかる。 そこで、モバイルデバイス管理(MDM)の仕組みとして、オプティムの「Optimal Biz for Mobile」を導入。タブレット端末にインストールしたエージェントアプリからネットワーク情報を取得し、その端末が校内アクセスポイントの圏内にあるときは学校のネットワーク設定を自動で適用する仕組みを整えた。これにより、意図しないインターネット接続を抑制できる。端末が校内アクセスポイントの圏外に出た場合は、設定を自動解除する。
こうした仕組みにより、校内における厳格な端末管理と、校外における生徒の自由な端末利用を両立させることが可能になった。
新システムはさらに、リモートロック・リモートワイプといった機能を装備。タブレット端末を盗難・紛失した際に、学習履歴や写真といった生徒のプライバシーに関わるデータを遠隔で保護・消去可能だ。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | 佐賀県の県立高校 |
業種 | 教育機関 |
導入システム | モバイルデバイス管理 |
導入目的 | セキュリティ強化と教職員の負荷軽減 |
導入時期 | 2014年4月 |
主な利用製品 | 「Optimal Biz for Mobile」(オプティム) |