米Dropboxは2015年3月17日、企業向けのオンラインストレージサービス「ビジネス向けDropbox」に、共同編集作業を支援する機能を追加したと発表した。共同編集時の作業の競合を避けたり、コメントを追加したりできる。
追加したのは、「Dropbox バッジ」と「コメント機能」の2つ。Dropbox バッジは、Microsoft Officeドキュメントの共同編集を可能にするもので、複数のバージョンのファイルが作成されることを防ぐ。メールで何度もやり取りしたり、アプリ間を移動したりが不要になる。
具体的には、対象ファイルに対する他者の操作状況を「バッジ」と呼ぶアイコンに表示する。これにより、ファイルの閲覧者や編集者を確認できるほか、最新バージョンの確認や競合のないファイルの更新ができる。ドキュメントを共有するためのURLリンクを生成できる。
コメント機能では、共有ファイルに意見交換した内容をまとめて保存する。例えば、デザインチームから送信された、修正画像に関する一連のフィードバックを大量のメールの中から探し出すといったことが不要になる。
コメントは、共有リンクをクリックするか、DropboxのWebサイトやiOS版Dropboxアプリ(Android版は近日リリース予定)からファイルを開き、コメントサイドバーにメッセージを入力することで共有できる。リンクへのアクセス権限を付与すればコメントを追加できるので、外部のクライアントやベンダーなどとの共同作業も可能になる。
特定の共同作業者に直接コメントする「@メンション機能」も実装した。「@」マークの後に、コメントしたい相手のメールアドレスを入力すると、その相手に直接通知が届く。一部の作業者のみに連絡したいときに利用する。
「ビジネス向けDropbox」は、個人向けサービスのDropboxに、セキュリティや利用状況のマネジメント、API(Application Programming Interface)の提供など、企業向け機能を付与したサービスである。