米マイクロソフトが新たなコンテナ技術の投入と、クラウド用に軽量化したサーバーOSの投入を同社ブログで発表した。次期Windows Serverにおいて、OSS(Open Source Software)のコンテナ技術「Docker」をサポートすると2014年10月に発表しているが、その流れをくむものだ。折しも、AWS(Amazon Web Services)も、2014年11月に表明したコンテナサービスの正式サービス化を発表している。重要な技術になるとされるコンテナ技術が今後、どう発展していくのか注目したい。
マイクロソフトが新たな仮想技術として発表したのは、「Hyper-V Container」。2014年10月に、次期Windows Serverに実装すると発表した同社のコンテナ技術「Windows Server Containers」を、同社の仮想化環境であるHyper-V上で動作する。仮想化層を1枚かませることで、ホストOSとコンテナを分離し、安全性と信頼性を担保するのが狙いのようだ。
同発表によれば、マイクロソフトは、Windows Server ContainersとHyper-V Containerのそれぞれの上で、Dockerを利用可能にする「Docker Engine」を動作させる計画のようだ(図1)。
図1:マイクロソフトが描くWindows Server ContainersとHyper-V Container、およびDocker Engineの関係拡大画像表示
Dockerは、米Googleや米Redhat、米IBMもサポートを表明しているOSS(Open Source Software)技術。VMWareなど仮想化技術のメインストリームであるハイパーバイザーとは異なるアーキテクチャーを持ち、よりセキュアで軽量なアプリケーションの開発・実行環境を提供する。
例えば、ハイパーバイザーではホストOSとは別に、アプリケーションごとにゲストOSが必要になる。そのため、立ち上げ時にはアプリケーションごとにOSを起動しなければならない。コンテナでは、ホストOSを各コンテナで共有することで、OSがすでに起動している状態から立ち上げれば良いため、処理スピードが格段に早くなるのが特徴だ。
ただ、「Linuxコンテナ(LXC)」と呼ばれるように、Linuxを前提にした技術であり、他のOSでは稼働しない。ここをMicrosoftは、Docker EngineをWindows Serverに取り込むことで、WindowsとLinux、さらには今回発表したHyper-V Containerの間でアプリケーションの可搬性を確保するようだ。
一方、クラウド用の軽量OSとなるのが「Nano Server」。Windows Serverをクラウド利用に特化し、クラウドでは不必要な機能を徹底的に削ぎ落とした“極小化バージョン”になる。ファイルサイズは通常のWindows Serverの7%しかないという。
Windows Server次期版の登場を前に、Amazon Web Services(AWS)は、Dockerをサポートしたコンテナサービス「Amazon EC2 Container Service」を正式にサービスインした。クラスター管理、スケジューリング、拡張性、セキュリティ、拡張機能といったメリットを提供する。東京リージョンでも利用できる。
AWSに続き、Windows ServerやMicrosoft Azureなどでもコンテナ技術が実装され、より一層の普及を見せることになれば、これまでよりも高速な開発・実行環境を安価に構築できるようになる。各社のクラウドサービスも、運用費などが抑えられ、今よりも安価なクラウドサービスが登場することも期待できる。コンテナ技術の広がりは、ユーザーにとっても歓迎すべき流れだといえそうだ。
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