企業が競争優位を確立するためには、ビジネスと一体化したITによるチャレンジ(=試行錯誤)が欠かせない。果敢な取り組みを支えるものとして注目を集めるのが、OpenStackをはじめとするOSS(オープンソース・ソフトウェア)。プロプライエンタリな商用ベースの製品では得ることの難しい“真の価値”とは何だろうか──。
オープンイノベーションで進化を続けるOpenStack
より短期間でより多くのチャレンジを可能とするために、IT部門にまず求められるのは、「継続的インテグレーション」や「継続的デリバリー」を基礎としたDevOpsの実践である。これによってIT部門の開発チームは、自動化による作業コストの低減、早期フィードバックによる手戻りの低減、品質の維持といった多くのメリットを得ることができる。それにより、ビジネス部門と一体となり、真にITを戦略活用するビジネスの創出に寄与することが可能となる。
DevOpsの実践を支えるインフラ技術もOSSで実現されている。具体的には、OpenStackがその最有力候補となる。OpenStackを簡単に説明すれば、パブリッククラウドが提供しているIaaSやPaaSのようなマルチテナント型のセルフサービスを、プライベートクラウド上で実現することができるプラットフォームだ。内藤氏は、OpenStackを活用する意義を次のように語る。
「OpenStackにより、各種のリソースを抽象化した“自動化”を推進することができます。インフラ管理者は自動化されたメニューをサービスとして提供する一方、ユーザーはサーバーやストレージ、ネットワークなどの必要なリソースを、あたかも自分ひとりが占有しているかのように利用することができます。これにより、ビジネス価値の創出向けた試行錯誤をスピーディーに実践することができます」。
さらに内藤氏は、OpenStackそのものがオープンイノベーションの成果である事も指摘する。「OpenStackの開発コミュニティはオープンイノベーションの中心的な存在です。3万人を超える開発者のコラボレーションによる仕組みの改善、新規クラウドサービスの実装といった進化を、継続的に取り入れることができます」。
もっとも、一般の企業がいきなり自力でOpenStackを導入しようとしても様々なハードルが立ちはだかる。OpenStackのインストールを支援するツールも提供されるようになったとはいえ、「インストールしたが動作しない」「アップデートしたら動作しななくなった」「コンポーネントが多すぎて理解できない」「新しいバージョンがリリースされたが、どう対応したよいのかわからない」といった困難に直面する可能性がある。
そうした企業のチャレンジを徹底してサポートすることが、レッドハッドの使命だ。「レッドハット自身もOpenStackの開発コミュニティに参加しており、メンバーから大きな信頼を寄せられています。ビジネスの競争力を生み出すITを実現したい、OpenStackをはじめとする様々なOSSのコミュニティに参加してイノベーションサイクルを導入したいと考える企業の思いに応えるべく、どんな相談にも乗っていきます」と内藤氏と中井氏は熱く語る。
OpenStackから始めるオープンイノベーションは、決してITの先進企業だけの専売特許ではなく、あらゆる企業に対して可能性を広げている。デジタル時代の成長戦略を描く上で、もはや切り離すことのできないOSSテクノロジー。最新動向を理解するには、レッドハットの製品ポートフォリオや、市場に投げかけるメッセージを知ることが起点となるだろう。
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