[新製品・サービス]

富士通、電力小売事業者向けの顧客管理システムを提供へ

2016年1月27日(水)IT Leaders編集部

富士通は、電力小売事業者向け顧客管理/料金計算パッケージ製品「FUJITSU Intelligent Society Solution E3CIS」を、2016年2月上旬に発売すると発表した。電力小売事業への参入を目指すユーザーがスムーズに事業を立ち上げ、運用できるように支援する。

 富士通が発売する「E3CIS」は、電力小売事業を展開するうえで中核業務となる顧客管理や利用料金の計算、請求、収納などの機能をパッケージ化した製品。富士通がユーティリティ事業者向けに個別に構築してきたシステムのノウハウを基盤にしていて、低コスト、短期間で導入できる。

 顧客管理や料金計算などの一連の機能に加え、同社が電力広域的運営推進機関や一般送配電事業者の電力小売事業関連システムの開発で得た知見を活かし、小売全面自由化にかかわる制度上必要となる「スイッチング支援システム」や「託送業務システム」との連携機能も標準機能として提供する。

 料金計算機能に、BRMS(Business Rule Management System)ソフトウェア「Red Hat JBoss BRMS」の技術を採用しており、アプリケーション自体への変更を加えずに、料金メニューの追加や改定などの設定変更が可能となっている。そのため、新たな料金プランやサービスの追加、変更にともなうシステム変更にかかる時間を短縮でき、市場のニーズへの迅速な対応が可能になる。

 コンビニエンスストアや家庭などの小規模ユーザーからの加入申込みWeb受付や、料金メニューを開発する際に必要となる収支シミュレーションなどの拡張機能と組み合わせて導入できる。電力小売事業者の需給管理システムや収納代行会社とのスムーズなシステム連携、同製品を介したサービスを提供するBPOサービス事業者とのマッチングなどにより、電力小売事業者の多様な業務形態に対応する。

 E3CISのパッケージライセンス価格は、1万ユーザーの場合で1260万円から。導入費用は別途、個別見積になる。富士通は、今後5年間で100億円の売上を目標にする。
 

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