[ベテランCIOが語る「私がやってきたこと、そこから学んだこと」]
積水化学入社、ITの醍醐味を手を動かして知る
2016年4月4日(月)寺嶋 一郎(TERRANET代表/IIBA日本支部代表理事)
IT活用の巧拙が経営に大きく影響することは言を俟たない。ITがあってはじめて実現できるビジネスも、これからはどんどん登場してくることだろう。そんな状況下、IT部門はどんな使命を担い、そこに関わる人々はどんな素養を備えるべきなのか。積水化学工業において、長年IT業務に携わり、後年はCIOを務めてきた筆者が、経験を振り返ると共に、身をもって学んだことをお伝えする。
「デジタルビジネス時代」と言われ、IoT(モノのインターネット)やビッグデータ、AIという言葉が頻繁に聞かれる昨今、ITが経営や事業に関わる比重、占める比率は飛躍的に大きくなった。インターネットがそうであったように、こうした新たなITの潮流は社会をこれまで以上に大きく変え、企業活動においてもIT活用の巧拙が大きな影響を与えていくことは間違いない。
筆者は積水化学工業(以降、積水化学)に入社し、ほぼ一貫してITの仕事に携わってきた。組み込み系からエンタープライズ(業務)系、あるいはIT部門の立場ではなく、情報子会社ではあるがITベンダー側の立場でも仕事をしてきた。筆者が入社した頃の30~40年前は「システムエンジニア」という職種がもてはやされ、最先端のコンピュータを扱うIT部門は他の部門に比べても花形だった。
それが今は、「きつい」「帰れない」「給料が安い」の“3K”どころか“7K”(規則が厳しい、休暇が取れない、化粧が乗らない、結婚ができない)、はたまた“24K”(きりがない、休憩できない、子供ができない、心を病む、過労死…)とも揶揄され、人気がなくなっている。これはすごく残念なことだ。そんなイメージを払拭するべく、企業のIT部門には頑張っていただきたいと心から願っている。

しかし願うだけでは、あまり意味がないと思っていたところに本連載の話を頂いた。筆者が経験から学んだこと、そこからお伝えできることを、10回程度の予定で皆様にお届けしたい。「コンピュータ教育の重要性」「システム子会社のあり方」「セキュリティ対策のあるべき姿」などである。第1回めは筆者が駆け出しの新米だった頃の話で、現在とは事情が違うことは承知の上で、基本や基礎の大切さ、チャレンジの重要性──IT部門に求められること──をお伝えしようと思う。悩み多きIT部門の方々に少しでも参考にしていただければ幸いである。
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