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シスコ、DC内ネットワークを分析・可視化するアプライアンス製品「Tetration Analytics」を発表

2016年7月11日(月)小池 晃臣(タマク)

シスコシステムズは2016年7月8日、データセンター内のパケットやフロー、帯域利用状況などを可視化し、過去にさかのぼって検証を可能にするラック搭載型アプライアンス製品「Cisco Tetration Analytics(テトレーションアナリティクス)プラットフォーム」を発表した。2016年8月より企業内データセンター(オンプレミス)向けに提供開始される予定で、国内での価格は未定となっている。

ネットワーク解析を担うラック型アプライアンス

写真1:Cisco Tetration Analyticsプラットフォーム(出典:シスコシステムズ)

 「Cisco Tetration Analyticsプラットフォーム」は、39RUラック搭載型のハードウェアアプライアンスの形態で提供される(写真1)。ハードウェアおよびソフトウェアのセンサーから収集した情報に対して、マシンラーニング(機械学習)を用いて解析し可視化を行う。

 同プラットフォームに情報を送信するハードウェアセンサーは、シスコ製ネットワークスイッチ製品「Cisco Nexus 9200-X」「同 9300-EX」のASICに組み込まれ、全ポートからのフローデータを収集する。一方のソフトウェア・センサーは、仮想マシンまたはベアメタルサーバーのエンドホストにインストールされる。

 図1は、同プラットフォームの動作の仕組みを示すものだ。これらハードウェア/ソフトウェア双方のセンサーがフロー情報をリアルタイムにTetration Analyticsプラットフォームへと送信する。それらを受信した同プラットフォームは、ヘッダー情報(テレメトリー〈Telemetry:遠隔測定〉情報)のみを重複排除した後に蓄積しながら機械学習技術を活用した分析を行う。ヘッダー情報のみを保存することで長期間にわたるデータの保存が可能となっており、「タイムマシン機能」を用いることで時間をさかのぼってデータセンターの稼働状況が把握できる。

図1:Cisco Tetration Analyticsプラットフォームの仕組み(出典:シスコシステムズ)
写真2:米シスコ Insiemeビジネス部門プロダクトマーケティング担当バイスプレジデントのラジーヴ・バドワージ氏

 「パブリッククラウドサービスを提供する事業者のデータセンターも含め、データセンター内のすべての情報を可視化するのがTetration Analyticsだ」と、米シスコのInsiemeビジネス部門プロダクトマーケティング担当バイスプレジデント、ラジーヴ・バドワージ(Rajeev Bhardwaj)氏(写真2)は説明する、同氏は、この製品/プラットフォームをリリースした背景について次のように述べた。

 「今日のデータセンターはブラックボックスか進んでおり、可視性の不足という問題を抱えている。なかでもパブリッククラウドの普及がこの傾向に拍車をかけていると言える。多くの企業では、ネットワークやサーバー、そしてその上で動くアプリケーションがどのように使われているのかがきちんと見えておらず、アプリケーション間の依存関係の把握、パフォーマンス上のボトルネックの原因究明などを困難にしている」

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