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人事部への問い合わせにチャットボットが自動回答─日本オラクルがHCM Cloudの新機能

2017年5月9日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本オラクルは2017年5月9日、クラウド型で利用できる人事アプリケーション「Oracle HCM Cloud」に関する新機能の情報をアップデートした。同日付けでオプションのラーニング機能「Oracle Learning Cloud」の一般販売を開始したほか、開発中の機能として人事情報に関する問い合わせへの回答を機械化するチャットボット機能を紹介した。

 日本オラクルの「Oracle HCM Cloud」は、人材採用から育成、後継者管理、勤務管理、給与管理など、人事業務全般の機能を提供する、クラウド型のアプリケーション。人事データを単一のデータベースで統合管理し、これを個々の人事機能から共有する。これにより、現状把握(何が起こっているのか)、要因分析(何故そうなったのか)、未来予測(何が起こるのか)、を分析できる。

クラウド・アプリケーション事業統括 ソリューション・プロダクト本部 HCMソリューション部 津留崎厚徳氏

 ここ1年の傾向としては、「採用基準を見直すことを目的に、機械学習によって人事データを分析する需要が高まっている」(日本オラクル クラウド・アプリケーション事業統括 ソリューション・プロダクト本部 HCMソリューション部の津留崎厚徳氏)。採用時のデータと入社後のデータを学習させることによって、入社後に辞めやすい人であるかどうか、入社後に活躍する人であるかどうかを、採用時に判定できるようにする(図1)。

(図1)人事データを機械学習で分析する需要が高まっている。辞めやすい人や活躍する人などを採用時に判定できる
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チャットボットを介して自動で人事情報を取得

 Oracle HCM Cloudの次期バージョンでは、部下の退職処理のやり方や雇用証明書の発行依頼といった、従業員から人部担当者への問い合わせを管理するチケット管理機能「HRヘルプデスク」を搭載する。個々の問い合わせに対して回答担当者を割り振り、回答内容をトラッキングできるようにする。

 問い合わせ対応のさらなる省力化も進める。具体的には、問い合わせに対して機械(ロボット)が自動で回答するチャットボット機能を開発している(図2)。チャット画面で自然文で問い合わせを投げかけるだけで、必要な人事データが得られるようにする。

(図2)人事担当者への問い合わせへの回答をロボットで自動化するチャットボット機能を開発中
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 例えば、「我々のソフトウェアの開発者の平均在籍年数はどれくらいか」という問い合わせに対して、「どのグループのことか」と回答し、「EDA(エレクトロニックデザインオートメーション)のグループだ」と指示すると、「北米では5年、欧州では8年、最近の採用者はDBSという会社から来ている」といった回答が得られる。

研修管理のLearning Cloudを国内で一般販売開始

 5月9日には、Oracle HCM Cloudの直近の新機能として、研修管理のOracle Learning Cloudを国内で一般向けに広く販売開始した。特徴は、若い世代の嗜好を反映し、ソーシャルラーニングに力点を置いたことである。

 従業員みずからモバイル端末で動画を作成してカジュアルにアップロードして共有するなど、従業員による自発的な学習メディアの作成と公開を可能にしている(図3)。作成した動画を自身の社員名簿に添付することもできる。

(図3)若い世代のソーシャル嗜好に合致した新機能として、自発的にラーニングコンテンツを作成/共有する機能を追加した
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 Oracle Learning Cloudは追加料金を支払うことで利用が可能になる。1ユーザー当たり月額200円で、最小利用数は1000人。

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Oracle / HCM / チャットボット / 自動応答

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