日立ソリューションズ東日本は2025年7月7日、需要予測パッケージソフトウェア「Forecast Pro TRAC」を同月に提供開始すると発表した。販売実績や外部要因などのデータを基に、統計モデルやマシンラーニング(機械学習)を適用して先の需要を予測する。既存の「Forecast Pro」の機能上位版/後継製品である。
日立ソリューションズ東日本の「Forecast Pro TRAC(フォーキャストプロ トラック)」は、需要予測パッケージソフトウェアである。販売実績や外部要因などのデータを基に、統計モデルやマシンラーニング(機械学習)を適用して先の需要を予測する。既存製品「Forecast Pro」の機能上位版/後継製品である。
「需要予測は、SCM(サプライチェーン管理)における仕入、生産、販売、人員配置、設備投資、資金調達などの計画を大きく左右する。計画の精度が悪化すると、需要があっても在庫不足で販売機会を失ったり、反対に需要がなくて在庫が過剰に余ったりすることにつながる」(同社)という状況を受けて提供する。
Forecast Pro TRACは、販売実績データから気温・天気、経済指標、販売キャンペーンなど複数の外部要因を考慮して、予測の根拠と共に需要を予測する。11種の予測手法を実装しており、データの傾向から適した予測手法を自動で選ぶ。マシンラーニング、指数平滑法、ボックスジェンキンス法、類似モデル(新製品向けの予測手法)などがある。

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後継製品としての機能強化点として、表計算ソフトやForecast Pro独自ファイルを使ったコラボレーション機能を拡充し、複数の部門を横断した販売計画を立てやすくした。営業計画や先行受注など、関係部門から得た情報を参考に販売計画を立てられる。計画軸(エリア、製品カテゴリーなど)や単位(数量、金額、など)の切り替えやコメント付加が可能である(図1)。
また、異なる予測モデル間の精度を比較する機能や、過去の予測結果と実績との合致状況をトラッキングする機能が加わった。予測モデルと計画プロセスの見直しに役立つ。
このほか、事前に予測精度を評価する有料サービスを提供する。導入検討時に、実際のユーザーデータを使って予測精度を検証できる。アウトプットとして、予測精度を評価した報告書を作成し、ソフトウェアを導入した実機を使って結果を説明する。