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BIPROGY、オープン勘定系システム「BankVision」のAPI公開/連携機能を強化
2025年8月20日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三
BIPROGYは2025年8月19日、オープン勘定系システム「BankVision」のBankVisionの次期仕様/強化プロジェクト「BankVision2.0」において、新たなAPIサービス「BankVision サービスGW Plus」「CX Linkage」を発表した。既存システムを改修することなく、機能をWeb APIとして公開できるようになる。鹿児島銀行が先行採用し、稼働を開始している。
BIPROGYの「BankVision」は、Windows Server/SQL Server環境で動作するオープン勘定系システムである。2007年のファーストリリース以降、機能拡張を続け、2020年にはサーバー仮想化環境で動作するようにした。2021年からはクラウドサービス「BankVision on Azure」を提供している。
2025年5月に、BankVisionの次期仕様/強化プロジェクト「BankVision2.0」の開始を発表した。BCP(事業継続計画)の強化を掲げて、2026年度を目途に、東西リージョン間で本番稼働環境を自動で切り替えられるようにする(関連記事:BIPROGY、オープン勘定系基盤の次期仕様「BankVision2.0」に着手、東西リージョンの自動切替でBCPを強化)。

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BankVisionは、勘定系システムの機能をAPIとして公開する機能を備えている。今回、BankVision2.0の取り組みの一環で、APIの公開をより容易にする、新たなAPIサービス「BankVision サービスGW Plus」「CX Linkage」を追加した(図1)。鹿児島銀行(本店:鹿児島県鹿児島市)が先行採用し、すでに稼働を開始している。
BankVision サービスGW Plusは、ゲートウェイサーバーの層で勘定系システムの機能をAPIとして公開する。既存プログラムを改修することなく、フロントシステムから勘定系システムの機能を呼び出せる。一方のCX Linkageは、各フロントシステムとの接続における差異などを吸収し、勘定系システムおよび各システムを改修する負荷を軽減する。
BIPROGYは、「非対面取引の拡大や組み込み型金融サービスの普及により、異業種との連携需要が高まっている」とし、今回の機能強化を、金融業界における外部チャネル連携需要の増大に対応したものだと説明している。既存のオープンAPI公開基盤「Resonatex」に、上述のAPIサービスを組み合わせることで、金融サービスを他システムから利用しやすくするという。