インフォテリア(現社名:アステリア)は2017年8月2日、ブロックチェーンを業務に適用させるコンサルティングサービス「ブロックチェーン・業務適用コンサルティングサービス」を発表した。8月から各種企業・団体向けに提供を開始する。幅広い業界において、ブロックチェーンを既存システムと連携させるなど、具体的な用途や稼働につなげられるとしている。
コンサルティングのメニューの一例として、適用工程ごとに、ブロックチェーンについての基礎を学べる講習、適用業務に関するヒアリング、ヒアリングを元にしたプロトタイプの設計・構築、業務への適用イメージを確認するための実証実験、実験結果をまとめたプレゼンテーション、などを一通り提供する。
No. | 項目 | 内容 | 成果物・納品物 | 期間 |
---|---|---|---|---|
1 | 基礎講習 | ・ブロックチェーンについての基礎講習 | ・プレゼン資料 | 1日 |
2 | 適用業務 ヒアリング |
・基礎講習後、毎週1回、2時間、ディスカッション形式で打ち合わせを実施 | ・実証実験概要書 | 3週間~ |
3 | プロトタイプ 設計・構築 |
・ヒアリング内容を元にブロックチェーンのプロトタイプを構築 (実務には使わないもの) |
・プロトタイプ環境 ・説明資料 |
1週間~ |
4 | 実証実験 | ・業務への適用イメージを確認、体験 | ・実験結果のレポート | 1カ月~ |
5 | クロージング | ・実験結果をまとめたプレゼン ・アイデアソンなどへの変更も可能 |
・実験結果のレポート | 1カ月~ |
プロトタイプは、インフォテリアのデータ連携基盤「ASTERIA WARP」と、テックビューロのプライベートブロックチェーン基盤ソフト「mijin」を使う。これらを利用した実証環境を、AzureやAmazon Web Services(AWS)、さくらのクラウドといったIaaS型クラウドサービス上に構築して提供する。
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コンサルティングサービスの価格(税別)は300万円からで、内容によって個別見積もり。提供開始時に利用できるクラウドサービスは、Azure、AWS、さくらのクラウドの3つ。今後、mijin以外のブロックチェーンへの対応も計画する。
ユーザー事例として、中部電力から受注した「ブロックチェーン概念検証試験」がある。設備や権利などの「資産」を表すデジタルトークンなどを利用したゲーミフィケーションを企画し、その後中部電力社員20人が参加する形で1カ月間実施したという。2017年8月2日には、結果を踏まえた上で、将来のブロックチェーンの適用に向けたアイデアソンを開催したという。