2017年9月の3本:AWSとセールスフォースがコンタクトセンタービジネスで協業/富士通研究所が「説明可能なAI」を開発/米アップルが「iPhone X」を発表
2017年10月6日(金)松岡 功(ジャーナリスト)
2017年9月のニュースから松岡功が選んだのは、「AWSとセールスフォースがコンタクトセンタービジネスで協業」「富士通研究所が『説明可能なAI』技術を開発」「米アップルがスマホの最新モデル『iPhone X』を発表」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
[選択理由]
富士通の研究開発子会社である富士通研究所独自のAI技術として、世界に通用するものとなるかどうか、注目されるからだ。
この新技術は、これまでブラックボックスだったAIを説明できるようにしたのがポイントである。同社では「説明可能なAI」として普及させていきたい考えだ。
富士通研究所の佐々木繁社長は発表会でこの新技術について、「説明可能なAIについては、これまでDeep Tensorとともにおよそ20年前から技術を蓄積してきており、他社を大きくリードしている」と強調した。
普及のカギとなるのは、富士通が世界に向けてさまざまな形で強力に発信し続けていくことと、研究開発においてもビジネスにおいても「仲間作り」を積極的に行っていくことだろう。
米アップルがスマホの最新モデル「iPhone X」を発表

米アップルが2017年9月12日(米国時間)、主力のスマートフォン「iPhone」の最上位機種となる新モデル「X(テン)」を発表した。初代iPhoneから10周年を記念したモデルとなる。
iPhone Xは液晶に比べて薄く鮮やかな色彩が特長の有機ELパネルを採用。指紋認証機能がついたホームボタンを廃して顔認証に置き換えることで、画面を端末全体に広げて5.8型まで拡大した。
また、顔認証機能を生かして絵文字に実際の顔の表情を反映できるようにした。センサーを生かした拡張現実(AR)機能や、充電器の上に置くだけでケーブルなしで充電できる機能も搭載している。
[選択理由]
ビジネス用途のデバイスとしても広く普及するiPhoneの進化はチェックしておく必要があると考えるからだ。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は発表会で、「これがスマホの未来だ」と語り、iPhone Xを同社のこれからの10年を支える商品と位置付けた。
ただ、価格が999ドル(日本では11万2800円)からとiPhone史上で最高額なこともあり、当初はどれだけの普及の勢いになるか不透明だ。部品調達の面から品薄も予想されている。とはいえ、iPhoneの進化を示す新しい機能やサービスには、大いに注目しておきたいところだ。
筆者プロフィール

松岡 功(まつおか・いさお)
ジャーナリストとして「ビジネス」「マネジメント」「IT」の3分野をテーマに、複数のメディアでコラムや解説記事を執筆中。1957年生まれ、大阪府出身。電波新聞社、日刊工業新聞社などで記者およびITビジネス系月刊誌の編集長を歴任後、フリーに。主な著書に『サン・マイクロシステムズの戦略』(日刊工業新聞社、共著)、『新企業集団・NECグループ』(日本実業出版社)、『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(日刊工業新聞社、共著)などがある。
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