[インタビュー]
AIとデータマネジメントは不可分、経験・勘を仕組みに変える未来志向のアプローチを
2025年6月26日(木)愛甲 峻(IT Leaders編集部)
米インフォマティカが2025年2月に発表したグローバル調査レポート「CDO Insights 2025」によれば、多くの企業が生成AIならびにデータマネジメントへの投資拡大を計画している。そこから浮上したのは、企業が生成AIの本格的な活用を模索する中で、データの品質やガバナンスをはじめとするさまざまな問題に直面しているという事実だ。調査結果を踏まえ、生成AIやデータ活用をめぐる日本企業の状況や課題、AIをビジネス変革に役立てるために必要なアプローチについて、インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の小澤泰斗氏に聞いた。
AIとデータマネジメントがIT投資の焦点に
米インフォマティカ(Informatica)は、生成AIへの投資意向や活用の進展度合い、AI活用を支えるデータマネジメントの取り組み状況や課題に焦点を当てたグローバル調査レポート「CDO Insights 2025」を2025年2月に発表した。対象地域は日本を含むアジア太平洋、欧州、北米地域で売上高5億ドル(約700億円)以上の企業のCDO(最高データ責任者)、CAO(最高分析責任者)、CDAO(最高データ/分析責任者)600名が回答している。
調査によれば、多くの日本企業が生成AIおよびデータマネジメントへの投資拡大を計画している。その割合は、生成AIに対しては90%(グローバルで87%)、データマネジメントへの投資では81%(グローバルで86%)に上る。
一方で、グローバルで9割以上の企業が、業務における生成AIの価値の証明を困難としている。同じく67%の企業は、生成AI活用のパイロットプロジェクトのうち、本番環境に移行できたものが半数未満と答えている。
調査結果について、同社の日本法人であるインフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の小澤泰斗氏(写真1)は、「生成AIとデータを組み合わせて活用する動きは広がっているが、商用化できているものは一握りにすぎない。データ品質の改善をはじめ、生成AI活用を本格化する上でクリアすべき課題が見えてきた段階だ」と総括する。

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