Arcserve Japanは2017年10月16日、メールアーカイブ製品「Arcserve UDP Archiving v6.0」を発表した。買収したFastArchiverの製品であり、Arcserve UDPブランドでメールアーカイブソフトを提供するのは今回が初めて。11月15日に販売を開始し、11月20日に出荷を開始する。価格(税別)は、メールボックス数によって変わり、38万9000円(50ユーザー)から。
Arcserve Japanの「Arcserve UDP Archiving」は、企業が送受信したメールをアーカイブ(長期保存)する製品である。全メールを長期保管することによって、内部統制やコンプライアンス(法令順守)に利用できる。例えば、情報漏洩の痕跡を調べたり、裁判の際に証拠となるメールを抽出したりできるようになる。メールを検索して取り出す方法として、Web画面のほかにOutlookのプラグインを用意した。
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仮想アプライアンスの形で提供する。VMware環境、Hyper-V環境、Amazon Web Services(AWS)環境のいずれかで動作する。Linux OSとメールアーカイブソフト、メール格納用のDBMS(データベース管理システム)を、1台の仮想サーバーイメージにまとめている。これにより、導入を容易としている。動作検証済みでサポートの対象となるメールサーバーは、Office 365とExchange Serverの2つ。
アーカイブするメールデータは、メールの中継ではなく、POP/IMAPを介して能動的に取得する仕組みとした。あらかじめメールサーバー側で全メールのコピーを特定のメールアドレス(ジャーナリングアドレス)に送っておく必要があるが、このアドレスにPOP/IMAPでアクセスするだけでメールデータを取得できる。運用を開始する際には、過去のメール(PST形式ファイル)を一括で取り込むこともできる。
売り切り型のライセンスと、一定期間利用できるサブスクリプションの2通りの方法で利用できる。売り切り型の価格(税別)は、最小構成となるメールボックス50個の場合、1年間の保守費用が付いて38万9000円。サブスクリプションの価格は、最小構成となるメールボックス50個の場合、1年間で17万円、3年間で45万7000円。過去のメールを一括で取り込む場合は、1Gバイトあたり2200円。
他社と比べたメリットについてArcserve Japanは、「検索性能が高いことと、グローバルでサポートできること」を挙げる。